朝令暮改というのは、朝に決めたことを夕方には翻すということです。
昔から「武士に二言はない」という言葉があるように、男は一度言った言葉を訂正するものではない、という訓えがあります。
そういうわけで、多くの人を引っ張るリーダーとしては、「自分が一度言ってしまったこと」にたいしては、容易に撤回すべきでない、と考える人がいます。
これはこれでひとつの見識ですが、経営の世界では、「朝言った言葉どころか、5分前の発言でも撤回できる」こと、すなわち「朝令暮改」が、むしろ誉められることなのです。
私の経験では、40歳を過ぎたころになると、わりに簡単に自分の発言を撤回することができます。
「あっ、しまった。ごめんね。先の指示は、まちがってた。取り消すよ」
------ ということが、気楽に言えるようになります。
ところが、若いころの私は、内心で(しまった。どうやらまちがったことを指示してしまったようだ)と気がついていても、すぐに訂正するのは自分の決断力の甘さを露呈するようで恥ずかしいと考えて、修正できませんでした。
若さゆえの見栄なのかもしれません。若さゆえの「ええかっこしぃ」なのかもしれません。
現代では、一瞬のクリックで、情報が世界に伝わってしまいます。
会社を揺るがす情報は、限りなく輻輳(ふくそう)して、会社の内外を駆け巡っています。
誤った判断は、ただちに修正されるべきなのです。
見栄や「ええかっこしぃ」によって、修正や訂正や、やり直しの機会をなくしてしまうことほど、会社経営にとってはマイナスになることはありません。
若社長も含めてすべての社長は、「朝令暮改」が瞬時にできるようになるべきです。
(『あたりまえだけどなかなかできない 社長のルール』より)

|
著 者 |
石野 誠一 |
|---|---|
|
定 価 |
1‚365円(税込) |
|
初版発行 |
B6並製 |
|
ISBN |
ISBN978-4-7569-1075-2 |
|
ページ |
236 |
|
版 型 |
B6並製 |
|
|
書籍詳細データへ |
|






