1 『小さきことのありがたき』を知る
(生きた心地がしない)------これは、昨今の大きな会社の社長さんのホンネでしょう。
小さな会社や商店だって経営に苦悶していますが、なんといっても心の平安さにおいては、まだ大会社の経営陣よりはるかにまし。
小さな会社は、何かことがあっても、まだ身内や親族などの小さなサークルの中で、「迷惑」を吸収しあうことができます。自分の判断で「出処進退」を決めることができます。
「社会から必要とされているか」------微妙な舵取りをしながら、船を動かすわけですが、社会から要請されてもいないのに、自分や自社の都合や欲望で勝手に会社を大きくしていくと、その先で「思い知らされる」ことになるのでしょう。
2 地域でいちばん「従業員さんが笑っている会社」になろう
アメリカでは、小さな会社のことを「ファミリー・ラン・カンパニー」といいます。「ラン」には「経営する」という意味もあるのですが、要は家族が愉しくやっている会社のことです。
小さな会社を経営するのは、〈家族〉の幸せを形にするための手段であるはずです。家族が笑いあえないような会社は、レベル以下なのです。
やがて家族だけでは間にあわない規模になって他人様の力を借ります。つまり社員さん、パートさんもふくめて社内に笑いのある会社をつくることが目標になります。
小さきことのありがたさをしみじみと感じつつ、小さな会社の経営の原点にたって、これからの時代を力をあわせてしのいでいきましょう。
ファミリー、社員さん、パートさんの「笑える会社」を目標にしましょう。
「儲かる会社」への第一歩は社内に笑いを呼ぶことです。
3 毎日が生き残るための戦いだ!
「格差社会」、「派遣切り」......切ないことばが「弱者へのやさしいことば」としてはやりました。
他人に「格差に甘んじよ」と強制するのは大問題ですが、この世の中は必然的に格差というものは発生するようになっています。努力をしないものがそれなりの環境に入れないのは当然のことでしょう。
地球上のあらゆる生物は、来る日も来る日も生存競争しています。戦いに勝ち残ったものだけが、生き残っていくのです。
会社というのも、実は同じことなのです。
毎日毎日が、会社を賭けた戦いの日々なのです。
人間は、野生の動物とちがって、秩序ある社会を形成し、継続させていかなければなりませんから、動物の社会の振る舞いをそのまま容認するわけにはいきません。甚だしい格差社会というものは、法律や規制やモラルによって、修正し是正して、よりよい社会をつくることは当然です。弱者へのセーフティネットも必要です。
社会的な富や権力の再配分も必要です。
しかし、努力しないものが生き残っていけないのは社会の摂理なのです。
「自助努力」ということばを死語にしてはいけません。
------このあたりまえのことを静かに受け止めて「健全で強固な会社をつくって」こそ、一人前の社長さんです。
社長の仕事は、「会社の活動によって自分および家族の生活を精神的にも物質的にも豊かにし、あわせて社員さんやパートさんたちに豊富な生活の糧を提供し、彼らが生き甲斐を感じ、自分の能力の向上をはたせる基盤をつくる」ことです。
そのためにも「経営行動を戦いとみる組織は伸びる」と信じて、環境と戦い、変化と戦い、自分と戦うのです。
何も上場することや、有名企業になることや、業界一とか県下一になることが、社長業ではないのです。ここのところをしっかりと自覚しておきましょう。そうすれば、「いい人相していますね」と言われる------そんな社長さんになれますよ。

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著 者 |
石野 誠一 |
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定 価 |
1,575円(税込) |
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初版発行 |
B6並製 |
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ISBN |
ISBN978-4-7569-1308-1 |
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ページ |
224 |
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版 型 |
B6並製 |
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