●実は愛情に餓えていた
天保6年(1835)11月15日、龍馬は土佐高知城下本筋一丁目で生まれた。父は八平直足、母は幸だ。父は武芸や書画に優れていた。
2人の間には、権平直方(長男)、千鶴(長女)、栄(二女)、乙女(三女)がいる。龍馬は次男で、末っ子だ。兄の直方は21歳も上だ。
龍馬に「ひと旗あげるまでは帰ってくるな」と言って、江戸に送り出している。
千鶴は高松家にお嫁に行く。龍馬は姉の「嫁ぎ先の順蔵さん」と仲良くした。千鶴の子どもの太郎は「海援隊」に参加している。
栄は嫁いですぐに病没した。
三女の乙女は龍馬の3歳上だ。もっとも親近感があり、その人となりについては別項で触れる。
●龍馬の名前は「直柔」だ
龍馬は父の名前を取って、「直柔」と名付けられた。「龍馬直柔」という。昔はフルネームでは呼ばないので「龍馬」と呼ばれた。
母は龍馬が生まれる前夜に、龍が吐き出す炎を飲み込む夢を見たという。
ただしこれはよくある「偉人の出産シーン」で、後世に作られたものだろう。
生まれたとき、背中一面に金のあやしいタテガミが生えていたともいう。龍馬は両親にとって、久しぶり(21年目)に生まれた男の子で喜ばれた。
3人の姉たちも初めての弟だったので、龍馬をかわいがった。
●泣き虫で寝小便たれだった
龍馬は大きくなっても鼻水をたらしていた。また14歳のときまで寝小便をしていたという。泣き虫で、近所の子どもによくからかわれていた。
10歳を過ぎても、食事のとき、飯をぽろぽろこぼすし、袴もひとりではけなかった。これを見た姉の乙女は、ごうを煮やして、龍馬を竹ざおにくくりつけ、
池に放りこんだ。そうして水泳の訓練をさせ、精神を鍛えたという。

|
著 者 |
津田 太愚 |
|---|---|
|
定 価 |
1470円(税込) |
|
初版発行 |
A5並製 |
|
ISBN |
ISBN978-4-7569-1327-2 |
|
ページ |
200 |
|
版 型 |
A5並製 |
|
|
書籍詳細データへ |
|






