「できる!」ビジネスマンの雑学
2018年06月27日
[560]もう維持できません、路線バスの悲鳴

 行き慣れない場所に出かける際に、スマホなどで経路検索すると、路線バスがもっとも便利ということがあります。バスは日頃の足として使っている方も多く、とても身近な存在です。

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※路線バス(愛媛県今治市大島)

 ところが路線バスの世界で異変が起きています。福岡では、都市部のドル箱的な存在の市内路線や深夜バスなどが次々と廃止に追い込まれているそうです。

もう維持できません
 「最近、バスの本数が減ったなぁ」と感じること、ありませんか。「何をいまさら...」と感じる方もいるかと思いますが、調べてみると、たしかに今、バス業界では大きな異変が起きていました。それも大都市部で。しかも、このままなにも手を打たないでいると、かなり深刻な事態になりそうなんです。
(宮崎放送局記者 牧野慎太朗・ネットワーク報道部記者 後藤岳彦・おはよう日本ディレクター 北條泰成)
NHK NEWS WEB 2018年6月22日掲出)

 これまでバス路線の廃止といえば、自家用車との競合、住民の高齢化や減少、そして慢性的な赤字路線など、わかりやすいものでした。ところが、もうかるはずの大都市で路線廃止とは・・・。原因は、なんでしょう。

 慢性的な運転手不足。バス運転手が決定的に足りないからです。

 昔は、「男の職場」なるものがあちこちの業界に存在していました。制服もトイレも男用しかなく、女性向けの環境作りなどつゆほどにも考えていませんでした。

 女性目線や女性の参入を考慮しなかった業界はどうなったのか。いまさら男だけで仕事を回そうにも、親方は高齢化で引退間近、徒弟は集まらずで、技術の継承は風前の灯火です。

 バス業界が打ち出した打開策は、女性の運転手を増やすこと。カラフルな車体にしたり、制服を女性の好むデザインにするなど、涙ぐましい努力をしているそうです。

 国内では運転手を外国人労働者に頼るわけに行かないという事情がそうさせているのでしょう。そうであるならなおさらのこと、バスガイドの女性をたくさん抱えていた頃から、彼女たちに運転手教育をしていればよかったものをと思わずにはいられません。

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 日本でもいずれはAIが運転するバスが登場するのでしょうか。いえいえ、いずれどころか2年後の2020年には自動運転のバスが走ることが決まっています。

 この状況では、公共交通の自動運転化の流れは急速に進みそうですね。(水田享介)

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