「できる!」ビジネスマンの雑学
2024年03月15日
[872]心ない暴力に耐えた「ゴトゴト石」、よくがんばった

 高知市には、不思議な巨石として大昔からその名が伝わる「ゴトゴト石」があるそうです。

 この巨石は崖ギリギリの場所にまるで神様がポンと載せたように居座っていて、子どもの力で押してもゴトゴトと揺れるが、決して落ちることがない、不思議な石です。

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※GoogleMapより

 そういえばミャンマーにも似たような巨石「チャイティーヨー・パコダ(別名:ゴールデンロック)」があります。こちらの巨石も、実際に見た人の記述では、わずかに揺れ動いているが決して落ちることはない、そうです。この石が落ちないのは、岩の上に建てられたパゴダに収められた仏陀の聖髪の力によるものだそうです。

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※チャイティーヨー・パコダ

 おそらく、高知の「ゴトゴト石」も、毎年しめ縄を新調して大事にしてきた地域住民の皆さんの、その篤い信仰心のおかげでこんにちまで鎮座してきたのでしょう。

 ところが2022年、この「ゴトゴト石」に大事件が起こりました。大学生の6人グループが、この石を落とすために関東からやってきたそうです。
 力まかせに押したり引いたり、丸太を差し込んで墜とそうとしたり、ノミやハンマーで叩いたり削ってみたり・・・。翌日には、わざわざ購入したジャッキを使ってひっくり返そうとしました。
 ところがいっこうに落ちようとしない「ゴトゴト石」。ついに大学生達は諦めて、使った工具や軍手、丸太などのゴミを散らかしたまま、帰って行きました。

ノミやハンマー、ジャッキまで使って石を落とそうと...
"事件"が起きたのは2022年11月26日のことだった。
「関東の大学に通う6人の学生が『ゴトゴト石を俺たちで落としてやろう』と企て、東京でレンタカーを借りてその日の晩に現地に到着したようです。一旦は素手で押したものの全く落ちる気配がなく、・・・。
集英社オンライン/河合桃子 2024年3月15日

 心ない者たちが働いた暴挙のせいで、ゴトゴト動いていた石はこの事件以降、まったく動かなくなってしまいました。

 「不届き者たちをこのまま放っておいていいのか。」 地元住民からの声で、地域の方達500人もの署名が集まり、ついに大学生らは刑事告訴となり器物損壊罪が下されました。

"ゴトゴト石" 動かない状態に 大学生6人に罰金20万円
この「ゴトゴト石」について、おととし11月、関東の大学生の男女6人が、岩の底にのみなどの工具を突き立てたり丸太を挟み込んだりして揺れ動かない状態にしたとして、器物損壊の罪で略式起訴されました。
高知 NEWS WEB 2024年3月13日

 大学教育を受け、IT機器を自在に使いこなす現代の若者たち。悪ふざけ映像で人気を集めたかったのでしょうか。何も怖いものはなかったのかも知れませんが、人知を越えた自然の摂理には無知でしかなく、見えない存在を感じ取るアンテナも信仰心を思いやる心も育たなかったようですね。(水田享介)

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