「できる!」ビジネスマンの雑学
2015年07月28日
[102]夏が来れば思い出す、パソコンの熱暴走と故障

 パソコンの内部ではファンが回転していて、心臓部のCPUやビデオチップを常に冷却しています。このCPUですが、パソコンの進化とともに発生する熱量も膨大になり、ファンがうまく回らなくなると、すぐに故障の原因となります。
 ファンが回らなくなる原因の一つは、タバコのヤニや室内の綿埃などを吸い込んで、空気の流れが悪くなることにあります。

 家庭のリビングやベッドのある勉強部屋などで使用するパソコンは、この綿埃を吸い込んで故障するケースが多く見られます。

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 すぐにできる対策としては、布団やベッドを使う場所では、なるべくパソコンを使わないこと。また、夏前にはパソコンを分解してファンを掃除すればいいのですが、組み立てが不十分ですと二度と起動しなくなるので、安易におすすめはできません。

 また夏の暑い季節、排熱がうまくいかないと、CPUだけでなく、その周囲にあるビデオチップやコンデンサーなども壊れます。ノートパソコンは特にこの傾向が強くなります。

 予防策としては、ノートパソコンを購入する際、高性能なのに薄すぎる機種は避けること。「○○(機種名) 故障 熱」などの用語で検索することで、熱で故障しやすい機種かどうかを事前に調べることができます。

■夏場に起こりがちなパソコンの故障と対策

 予防対策ではなく、今現在パソコンが動かないという方は下記を参考にして下さい。

1.パソコンが、突然起動しなくなった
 基板にあるコイン電池の寿命かもしれません。パソコンのフタをあけると、基板上に丸い銀色のコイン電池が取り付けてあります。このコイン電池は日付を保持するだけでなく、起動の際の電源の役目を果たしています。コイン電池は数年で電池切れを起こしますので、数年おきにパソコンが起動しなくなるわけです。
 表面に「CR2030 3V」など規格が書いてありますので、同じものと交換するだけで、パソコンが動き出します。コイン電池は一個数百円です。

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2.起動するが数分で電源が落ちる
 ファンの冷却能力が落ちているかもしれません。分解してファンを掃除する、シリコングリスを塗り直す、ファンを交換するなどで回復します。治らない場合は、基板かハードディスクの故障が考えられます。

3.起動に10分以上かかる
 Windowsの更新プログラムが正しく適用されていないと、起動に時間がかかることがあります。時間と手間はかかりますが、根気よく更新プログラムを適用しましょう。
 また、ハードディスクの容量不足、軽い故障などでも同様の現象が見られます。バックアップツールで外付けハードディスクに大事なデータをコピーして、ハードディスクを交換しましょう。

4.いざとなったらリカバリー
 いずれの対策でも回復しないときは、思い切ってリカバリーすることをお勧めします。リカバリーとは初期状態に戻すことです。住所録や大事なデータは事前にバックアップを取っておきましょう。

 メーカーのサイトにはリカバリー手順がありますので、事前に印刷してから、リカバリーディスクからリカバリーを始めましょう。

 機種によってはハードディスクにリカバリー領域が隠されていることもあります。リカバリーディスクなしでも、特殊なキー操作でリカバリーを実行できます。使用しているパソコンがどのタイプかは、メーカーのヘルプデスクに聞いてみると良いでしょう。(水)

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