「できる!」ビジネスマンの雑学
2015年10月30日
[166]カンタン手料理-18 自家製バターを作る

 バター不足の昨今、ニュースやコメントを見ていると、バターの作り方があちこちで紹介されています。
 バターが売り場になければ、生クリームをペットボトルに入れて10分間振り続けましょう。そうするとバターができます、とのこと。

 筆者の家族:「なんだか窮乏生活をしいられた戦時中みたいね」
 筆者:「まぁ、バターが売り切れたお店には生クリームもないけどね」

 バターが棚にひと箱もないのに、農水大臣が「国民の皆さん、バターのまとめ買いを慎みましょう」と呼びかける新聞記事を見たときは、戦時中もこうだったのかな、と筆者はひとり感慨にふけりました。

 信じがたい話ですが、近年のバター不足は消費者の買い占めが原因と思われています。

バター1万トン追加輸入...乳業各社は恒常化を懸念「買い占めに走れば今年も品不足に」
 農水省は生乳の生産量を拡大するため、酪農家の支援に予算を重点配分するなど対策を急いでいるが、効果が出るまでには一定の時間を要する。「消費者がバターの買い占めに走れば、今年も品不足になるかもしれない」と、乳業各社はバター不足が恒常的になる事態への懸念を強めている。
SankeiBiz 政策・市況 2015年5月28日)

 気温30度以上の真夏は作る気がしませんでしたが、10月下旬の今は、自家製バターを作るにはぴったりの季節です。

 10年ほど前から、筆者はパン焼き用のホームベーカリーマシンで天然酵母や自家製バターを作っています。この機械で30分ほど回すと、確実にバターができあがります。

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■左は材料の生クリーム。右は完成品

 その昔、荷車に下げた牛乳入りのバケツが、帰り道のあいだ、絶えず揺られ続け、家に着いてふたを開けたらバターになっていた、というのがバターの始まりと聞きました。
 あとは3匹の虎が、ヤシの木をぐるぐると・・・。

 この話でもわかるとおり、気の短い人にはバター作りはおすすめできません。また、バターの材料は生クリームです。牛乳をいくら振ってもバターにはなりませんので、ご注意ください。

【バターを作る材料の用意】
 乳脂肪分45~47%の生クリームを使います。今回は「タカナシ・特選北海道純生クリーム47 200ml」を入手しました。
 30%のものもありますが、47%の方がバターの取れる割合が断然多いです。

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■生乳の表記があること

 タカナシの生クリームは20%オフの300円で2パック購入。

【作り方】
1.1パック200mlの生クリームに120mlの水と6グラムの塩を足します。
2.あとは30分程度、ホームベーカリーでかき回すだけ。ピチャピチャと水のはねる音が聞こえたら完成です。

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■作成途中。固まり始めました。

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■バターが完成しました。

3.ガーゼでつつみ取って水気を切り、ラップに包んで冷蔵庫にしまいます。

【結果】
 2パックから250グラムの有塩バターと500mlのバターミルク(ホエー液)が取れました。バターミルクはパンを焼くときの材料になります。この液を使えば、バターを入れなくても2回分のパンが焼けますから、幾分かはバターの節約になります。
 なお、手作りバターは保存料が含まれていないので、賞味期限は3~4日です。

【評価】
 600円で約250グラムのバターを手にできました。
 いま、200グラムの有塩バターを買うと450円です。しかし、無塩バターは500円以上、高級バターになるとそれ以上の値段はします。
 さて、筆者の手作りバターは高級バターの価値があるのでしょうか。
 できたてをひとくち、いただいてみます。

 「ウーン、残念。わからない」
 筆者は高級バターをいちども味わったことがないのに、いま気づきました(水)

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