「できる!」ビジネスマンの雑学
2017年10月11日
[454]高音質談義に一石、ハイレゾ音源はオヤジの耳に届いている?

 音楽好きの方々にははなはだ失礼な話ですが、意外に重要なテーマかもしれません。

ハイレゾ音源は、40代以上の耳でも聴き取れるのか。

 それというのも、人間の聴力は40歳代から徐々に衰えていき、特に高音は聞こえづらくなることが判明しています。

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日本人の年齢別による聴力低下(聴覚検査法により)
[出典:東京メガネ・「年齢とともに聴力は衰えます」]

 ただオーディオ業界でこのことをテーマにすると、「オーディオの価値は若者にしかわからないのか」と言われてしまいます。また、懐の豊かな中高年層が、高級オーディオを買ってくれなくなりますから、この話題だけは避けてきたという事情があります。

 ところが、この問題に真正面から取り組んだ雑誌が現れました。

高音聞こえないオヤジにハイレゾ音源の意味はある?
 オーディオ機器の話をすると"ハイレゾ音源"の話題がよく聞かれるようになりました。その一方で、"自分にはハイレゾを聞き分けることが出来るのだろうか?"という疑問の声もちらほら。人間の聴力は20kHzが上限で、歳を取ると次第にその上限が低下します。ハイレゾ音源の周波数帯域は20kHzを大きく上回ります。果たして、"自称音にうるさい"音楽好き、オーディオ好きの中高年は本当にハイレゾを理解しているのでしょうか? なにぶんこの原稿を書いている私も該当するので密かに気になるところです。
 DOS/V POWER REPORT11月号特集「聴くのも、演(や)るのも!PC×サウンド再発見」では、サウンドデバイスの評価やPCとつながる楽器の紹介などに加えて、上記のような音にまつわる素朴な疑問を放送大学教授の仁科エミ氏にぶつけたインタビュー記事「耳のひみつ」を掲載しています。
PC Watch 2017年10月4日掲出)

 この雑誌、「DOS/V POWER REPORT 11月号」では、確かに年齢を重ねるほど高音の聞き取り能力は落ちてくると言い切っています。
 しかしその一方で、耳で聞きとる音だけが音楽ではないそうです。若者でも聞き取れない高音、いわゆる「超高周波」や音にならない振動が「基幹脳」に届くと、よりゆたかな快感や感動をもたらすそうです。

 音楽は耳に届く音だけにあらず。全身全脳で受け止めるものなり。

 といったところでしょうか。

 ※誌面では以下のような疑問にも答えていただいています。ぜひご一読ください。
 ・超高周波(ハイパーソニック)を人間はどうやって知覚しているのか?
 ・「耳が遠くなる」とはどういうことか?
 ・加齢による聴力の低下に個人差はあるのか?
 ・低下した聴力は回復できるのか?
 ・イヤホンの連続使用で難聴になるのか?
 ・ハイレゾヘッドホンやイヤホンに意味はあるのか?
 ・人はハイレゾの違いをどこで認識しているのか?
(前出 PC Watch より)

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 興味深い話題をまじめに掘り下げたオーディオ談義です。筆者もぜひ読んでみたいです。高品質の電気を確保する「マイ電柱」(※1)の建立は、それからにしたいですね。(水)

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※1=「マイ電柱」:オーディオマニアの行き着く先といわれている。
究極のオーディオマニアが行き着く「マイ電柱」
(THE WALL STREET JOURNAL 2016年8月16日掲出)

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