「できる!」ビジネスマンの雑学
2017年12月07日
[479]変わる大学入試。学習する力を計る試験も

 今年、ある国立大学の入学試験で変わった試みが行われました。

 それは解答を間違っても試験時間中にやり直しのチャンスが与えられる、という驚きの方式です。

 12月1日に推薦入試を実施した国立佐賀大学では、間違った解答を書いた受験生に対して、正しい解き方のテキストを読ませて、改めて似たような問題にチャレンジさせたそうです。

 試験というものは「一回限りの一発勝負」と思ってきた筆者には理解しがたい方法ですが、わざわざ解説まで用意して受験生にやり直しを認めるその目的とは、いったい何でしょうか。

全国初 タブレットで出題、解答 佐賀大・推薦入試
間違った場合は類似問題で「学習する力」試す
 佐賀大学は1日の推薦入試で、タブレット端末を使って出題や解答をする方式を実施した。トラブルはなかったといい、すぐに採点できるメリットを生かし、間違った場合は解説を読ませた上で類似問題を解かせ、「学習する力」を試した。大学入試でこの方式を採用するのは全国初という。
佐賀新聞LIVE 2017年12月1日掲出)

2017120701.jpg

 これまではテストの点数がその学生の能力レベルであり、受験生の順位づけはこれを基に行われてきました。この方法こそが、入学競争の結果を正しく表していると思われていました。
 ところが、佐賀大学が入試で知りたかったのは、ただの順位づけではなかったようです。受験生がどのくらいの学習力があるのか、ということでした。

 なぜなら、大学としては確実に成長できる学生が欲しかったからです。

 そのため、たとえ解答を間違えても、そこから修正を加える力、つまり学習する能力が身についているか、を見極めるためにこの方式を取り入れたそうです。

 これは意外に大事なことかもしれません。暗記だけすれば高得点がとれる方式のテストでは、学生の学ぶ姿勢はわかりません。
 一夜漬けやテスト対策で高得点を狙う受験生よりは、コツコツと取り組む受験生が評価されるのであれば、喜ばしいことです。

 2020年から大学入試の制度が30年ぶりに改革されることになりました。

英語民間試験へ移行期間4年 大学入試新テスト最終案
 文部科学省は10日、大学入試センター試験に代わり2020年度に導入する新テスト「大学入学共通テスト」について、実施方針の最終案を同省の有識者会議に示した。民間の資格・検定試験に移行する英語では、23年度まで現行のマークシート式を併存させる案を採用。大学は両方もしくは一方を入試に活用する。近く実施方針を定め、詳細な制度設計に移る。
日本経済新聞 2017年7月10日掲出)

 これまでのマークシート一辺倒のセンター試験から、記述式解答を求められる試験が増えたり、民間の評価システムが導入されたりするようです。

 「わたし失敗しませんから」と言い放つ人や賢く振る舞うAIだけが評価される世の中は、窮屈で少し息苦しいと筆者は思います。

 間違いを修正できるチャンスとそれを待ってくれるシステム。昔も今も、このふたつが若者には必要ではないでしょうか。(水)


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