「できる!」ビジネスマンの雑学
2018年02月19日
[507]キツツキに教えたくなる、あまりにも痛いお知らせ

 筆者が仕事場としているのは東京の西側に位置する多摩地区です。ここは近くに都立小金井公園があるからでしょうか。ネコの額ほどの庭にもかかわらず、さまざまな小鳥が入れ替わり立ち替わりやってきます。

 その中でも、待ち遠しいのがコゲラです。キツツキの仲間らしく、檜葉(ヒバ)の幹にとまってはいそがしく頭を動かし、コッコッと小気味よい音を響かせます。

 子どもの握りこぶしくらいの小さな鳥ですが、幹を叩くリズミカルな音は、真冬の寒さの中でけなげに生きているあかしのようで、なんともいえず気持ちが癒やされるものです。

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※「子狐こん吉の冒険」(宇多五郎 著・国立国会図書館デジタルコレクション蔵書)より

 ところが、そのつっつく行動がコゲラなどのキツツキ族にとって決して良いことばかりでないと判明しました。

キツツキの「つつき行動」、脳に損傷与えている可能性=研究
[ワシントン 2日 ロイター] - 頭を使って連続的に木の幹をつつくキツツキについて、この「つつき行動」が脳に損傷を与えている可能性があるとの研究結果が初めて発表された。論文誌「PLOS ONE」に2日に掲載された。
(中略)
 キツツキは、昆虫や樹液の餌を得たり、つがい相手を呼び寄せたりするためにつつき行動をしており、その際、最大1400Gという大きな重力加速度を受けている。
ロイター 2018年2月6日掲出)

 くちばしのそばには、目玉や脳もあります。あれだけ激しく木に打ち付けていて問題がないとは言い切れません。

 人間の世界でも、「喉がかれるまで・・・しろ」、「腕が折れるまで・・・しろ」などと檄を飛ばす人がいます。
 しかしそれはあくまでも例えであり、そうなるように仕向ける指導者はひとりもいません。

 キツツキもつっつきすぎて、首筋をひねったり脊椎を痛めたりすれば、いのちにかかわります。とはいえ、彼らにとって虫をとり巣穴を開けるには、これしか方法はないのです。

 この研究者はつっつきによるダメージは明らかにしました。ではキツツキたちはどうすればいいのか。肝心の解決策は考えていなかったようです。

 こんど庭にコゲラがやってきてコンコンとやりだしたら、筆者は何と声をかけてあげればいいのでしょうか。(水)

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