「できる!」ビジネスマンの雑学
2018年04月25日
[535]「変幻自在!北斎のウォーターワールド」、すみだ北斎美術館

 すみだ北斎美術館(東京・墨田区)では、4月24日(火)から6月10日(日)まで、企画展「変幻自在!北斎のウォーターワールド」を展示しています。

 この展示は変幻自在な水の表現を、北斎とその一門の手による浮世絵、描画、意匠、デザインまで多岐にわたる活動を、描かれた当時の作品によりご紹介しています。

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※展示会場入り口(内覧会・撮影:竹内友梨香)

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※すみだ北斎美術館外観

 本展の見所としては、すみだ北斎美術館所蔵の「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」を前期・後期で展示替えをしながら、通期で展示しています。

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※館内風景


 深い青の波頭が、富士山より遙かに高いところから、つかみかかるように描かれた巨大な波。その波に翻弄され、小舟にしがみつく人々。一度見たら忘れられない印象的な作品です。

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※葛飾北斎「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」(前期展示)すみだ北斎美術館蔵 ※後期は異なる作品を展示

 この作品を完成させたのは、北斎が70歳の頃。世界中から「グレートウェーブ」と賞賛される完成形に至るまでの変遷を、それ以前の作品と比較しながら鑑賞することができます。

 北斎はまた、日本各地の名滝を描いたシリーズ「諸国瀧廻り」を残しています。滝の姿はさまざま。一気に滝壺に落ちる水、巨木の根のようにくねくねと岩肌を伝う水、こまかな霧状に吹き上げる水滴。その滝にしかないさまざまな水の有様を、多彩な表現で描き分けています。

 北斎一門は絵画以外にも進出していました。今風にたとえるなら、造形デザイナー集団、意匠デザイン工房といったところでしょうか。

 櫛の形状に合わせた波模様の見本、刀の鍔(つば)にあわせたさまざまな水表現。なかには水や波形の描き方のコツを、見本の絵に解説をつけた教本まであります。

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※さまざまな波の描き分け手本帳

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※櫛や刀鍔の意匠


 森羅万象のイラスト教本といえる「北斎漫画」に相通じる徹底ぶりは、こうしたところにも現れています。

 連休期間中は、さまざまなイベントが用意されています。

 ○スライドトーク--「北斎のウォーターワールド」展のみどころ(4月28日)
 ○手で水をつかむ不思議体験--「水をつかむ」(4月30日)
 ○水にまつわる落語--柳家海舟(5月3日)
 ○「北斎の人生をたどる双六ゲーム」(5月4日)
 
 詳しい内容は公式サイトよりご確認ください。

 「変幻自在!北斎のウォーターワールド」
 http://hokusai-museum.jp/water/

 連休のおでかけに、北斎の画業とさまざまな水の姿に親しんでみてはいかがでしょうか。(水田享介)

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■関連リンク
すみだ北斎美術館 公式サイト
http://hokusai-museum.jp/


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