「できる!」ビジネスマンの雑学
2018年05月14日
[541]どこが悪い。「海外に行った気分で、疑似旅行」

 「ハワイ(羽合)にUSA(宇佐)、
  海外に行った気分で、国内旅行。」


 この言葉はかつて、海外旅行のお金も時間もない人の口癖でした。外国気分を味わえる国内のテーマパークに行く時も、冗談めかしてこう言っていた記憶があります。

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※フランスの古城

 ところが、自虐めいた気分などまったく気にしない新たな旅が始まりました。

ビルの中、5千円で「パリ旅行」...「機内食」も
 ビルの一室で国際線フライトの気分を味わえる体験施設「FIRST AIRLINES(ファーストエアラインズ)」(東京都豊島区)が話題を呼んでいる。
 施設内には、実際の飛行機で使われていたファーストクラスとビジネスクラスの計12席が設置されている。1回のフライトは約110分間。来場者は飛行機の離陸映像やVR(仮想現実)のゴーグルを付けてパリのエッフェル塔など観光名所の映像を楽しめるほか、客室乗務員(CA)役のスタッフが提供する「機内食」を味わうこともできる。
ヨミウリ・オンライン/経済 2018年5月12日日掲出)

 今どき、海外に行ったような気分にわざわざお金を払う人が、本当にいるのでしょうか。よほどの飛行機好きか、VR(仮想現実)に抵抗のない人だけが喜びそうなサービスと思われますが、それなりに需要はあるようです。

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※フランス・ニース

 ニューヨーク便、パリ便、そして1940年代のベルリンへのタイムトラベル便など。CAに扮したスタッフが機内食を提供するだけでなく、機内アナウンスもあるそうですから、遊び心も満点。

 わざわざ現地に行っても、移動が面倒だし、時差による体調不良も心配。事故や事件に巻き込まれるのはまっぴらご免。それにもう、世界中の主な都市にはひと通り行ってしまった。そんな方にはぴったりかもしれません。
 さらに、ファーストクラスやビジネスクラスに座れるのなら、5千円は決してお高くないのでしょう。

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 おそらく海外の街中を旅することより、目的地までの行程という、国際線のフライトを疑似体験するのが一番楽しいと、多くの人が気がついたのでしょう。この疑似旅には日本への帰りの便はなさそうです。

 旅の終わりを惜しむ帰国便など必要ないからです。

 旅客機のパイロットにはフライトシミュレーターがありますが、違った理由で乗客もフライトシミュレーターを楽しむとは、面白い時代になりました。(水田享介)

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