「できる!」ビジネスマンの雑学
2018年09月12日
[590]2018年秋の台風にご注意を。フローレンス、マンクット、オリビア...

 先週の9月4日、大阪を直撃した台風21号は関西地域に大きな被害をもたらしました。電柱をなぎ倒しクルマを転がすほどの烈風(れっぷう)と関西空港を水没させた高潮の被害は大きく、その影響はいまも広がっています。

 残念なことに今年の台風はこれで終わりとは言えません。まだ9月半ばですから本格的な台風シーズンはこれからなのです。

 地球規模で見ると今年は台風の発生が例年よりも多いそうです。9月11日現在で、北半球だけで同時に6個の台風(ハリケーン、サイクロン)が発生しています。

台風、ハリケーン続々発生 アメリカ本土・ハワイ・フィリピン直撃へ
 いま北半球の海では、多数の雲の渦がひしめいています。台風、ハリケーンといった熱帯性擾乱の年間平均発生数は80個といわれていますが、日本時間11日(火)現在、同時に6個も発生しているのです。
 そのうち2つの渦はアメリカ本土とハワイに、1つはフィリピンに上陸するおそれがあります。
 上品な名前とは裏腹に、フローレンスはアメリカ史上最悪のハリケーンの一つとして記録に残る可能性があります。
Yahoo!Japan ニュース/気象予報士・森さやか「世界のお天気事件簿」 2018年9月11日掲出)
https://news.yahoo.co.jp/byline/morisayaka/

2018091201.jpg
※気象予報士・森さやか「世界のお天気事件簿」より

 米大陸をねらうフローレンスは、カテゴリー4~5の勢力を保ったまま数日後には上陸することは確実です。

 上陸地点と目されるノースカロライナ州では、100万人以上に避難命令が出ており、多くの人々が一週間分の食料・衣類をクルマに詰め込んで、内陸部に脱出しています。

大型ハリケーン米上陸へ 沿岸で100万人に避難命令
 【ニューヨーク共同】大型ハリケーン「フローレンス」が13日にも米東海岸に上陸する見通しとなった。直撃が予想されるノースカロライナ州などで非常事態宣言が発令され、予想進路にある原子力発電所は運転停止を計画。沿岸地域を中心に100万人以上に避難命令が出るなど市民生活に大きな影響が出始めた。
産経フォト 2018年9月12日掲出)

 これまで日本の避難勧告は形式と受け止められ、実際に行動に移すことは少なかったものです。これからは台風襲来前に進路外の場所に避難することが義務づけられるかもしれません。

 一方、トロピカルストーム・オリビアはハワイ諸島を飲み込むような進路をとり続けています。ハワイは小さな島ですから逃げる場所もありません。ハワイは意外にも台風が上陸することの少なく、台風対策に慣れないまま直撃をうけた場合、大きな被害をもたらすと予想されています。

 今週末、日本に関係ある台風が通称「マンクット」、台風22号でしょう。

【台風22号(マンクット)】
 果実マンゴスチンを意味するマンクット。22号はかわいい名前を持つ一方で、今年世界最強の勢力となる可能性があります。すでに台風の階級では最強の「猛烈」な勢力ですが、日本時間13日(木)には中心気圧905hPaまで発達し、15日(土)にフィリピンのルソン島に上陸する可能性があります。
(前出・森さやか「世界のお天気事件簿」より)

 「猛烈な」勢力のままフィリピンのいちばん東を通ると、沖縄諸島にも影響を及ぼすことが考えられます。

 日本では話題になっていませんが、香港周辺、海南島、ベトナム北部は、すでに台風23号が襲来しています。このままでは、台風23号に続き台風22号のダブルパンチの可能性が出てきました。

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※アジアでは台風22号、台風23号が同一進路を進んでいる(Yahoo!Japan 天気・災害 2018年9月12日午前9時掲出)

 人類の知恵を集めたとしても、今のところは台風や地震にあらがうことはできません。できる限りの事前対策と被害を最小にとどめる工夫を心がけるほかなさそうですね。(水田享介)

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