「できる!」ビジネスマンの雑学
2023年09月11日
[827]「ハナシ」家の皆さんに、とってもいい「ハナシ」

 動物のゾウには立派な牙が生えていますが、ではゾウの歯は何本あるか、ご存じでしょうか。

 実は、ゾウの歯は牙を含めて6本だけです。食べ物を噛み砕く歯は口の中の上下左右に一本ずつ、4本の奥歯だけで咀嚼を賄っています。毎日大量の草木を食べるゾウは、「歯ナシ」になると餓死してしまいますので、この奥歯は一生の間に5回生え替わるそうです。

ゾウの歯は、牙(前歯)以外、上下左右に1つずつの奥歯しかありません。この奥歯は成長に合わせて、5回生え変わります。
(多摩動物公園[公式]X @TamaZooParkより引用/2021年8月10日)

23091102.jpg
※タイ・スリンのホテルのベッドメーキング。スリンはゾウの街(筆者撮影)

 5回も!とうらやましがる方も多いことでしょう。周知の通り、人間の歯の生え替わりはたったの1回。しかも小学生時代に生え替わるため、長い人生をたったひとそろいの歯だけでやりくりするしかありません。

 筆者もそのひとりですが、近所の歯医者さんの頑張りでなんとか歯を保っている大人は少なからずいると思います。

 ところがこのたび、日本の大学で画期的な歯科技術が発表されました。

 なんと、歯が生えてくる薬が発明されて、近々人への臨床試験が始まるそうです。

歯を生やす薬、実用化へ 京大ベンチャー「世界初」 来夏に治験開始
 歯を生やす「歯生え薬」の実用化に、京都大発のベンチャー「トレジェムバイオファーマ」(京都市)などのチームが取り組んでいる。令和6年7月ごろから健康な成人で薬の安全性を確かめる臨床試験(治験)を始め、12年ごろの実用化を目指す。チームは「世界初の試み」・・・。
産経新聞デジタル 2023年9月8日)

 記事によると、もともと人間には歯の元になる「歯の芽」があり、その成長を促す抗体薬を開発した。動物実験で成功し、今後は「先天性無歯症」の子どもを対象に治験を開始する。
(上記記事を要約)

 いずれは虫歯で歯無しになった大人にも治療できるようにしたいとのこと。

 歯の弱い方や「歯なし」家の皆さんはあと7年ほどガマンすれば、この薬で自前の歯が生えてくるかもしれません。

 髪の毛の心配の次は、歯の心配・・・。健康でありたいという願望は未来永劫、いつになっても絶えることはなさそうですね。(水田享介)

コメントを書く
お名前
URL
コメント
書籍購入はこちら 語学音声アプリ 公開中 閉じる