「できる!」ビジネスマンの雑学
2023年10月23日
[837]ついに東京都にクマ出没。どうする、秋の行楽

 先日、秋田県で母グマとその子グマ2頭が保育所近くの小屋に入り込んだため、3頭とも駆除されました。このことがニュースになると、役場や秋田県庁にクレームのメールや電話が殺到したそうです。

 都会ではクマの恐ろしさを知らず、ましてやクマに遭遇するとは思ってもいないから、気楽に苦情を寄せているのでしょう。危険と隣り合わせで暮らす住民に、都会の安全なところから何を言おうと、誰も耳をかたむけるはずがありません。

 野生のクマと鉢合わせしたライターの方が、その時に死の恐怖を感じたと体験を綴っています。現実のこととして、命に関わる事故が日本の各地で起きているようです。

「クマ被害」激増でも駆除にクレーム殺到...
秋田出身のライターが訴える「野生の熊は"プーさん"とは大違いです」
デイリー新潮 2023年10月21日)

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 しかし、本当に都会にはクマは現れないのでしょうか。どうやらそれは幻想だったようです。

 今年2023年の秋、ついに東京都内でもクマの目撃情報が寄せられました。

「クマ出没」東京でも続々と
秋の行楽に必須「撃退スプレー」首都圏での売れ行きは
 東京都をはじめ首都圏でも、クマの目撃情報が増えているのだ。2023年10月はじめ時点で、都内では奥多摩町、青梅市、あきる野市、八王子市で計100件の通報があった...。
J-CAST ニュース 2023年10月20日)

 ニュースによると、埼玉県(秩父市)、神奈川県(丹沢山地)などでも数十件のクマ目撃情報が上がっているそうです。

 また、クマはいないと言われていた伊豆半島でも、百年ぶりにクマが罠にかかったことが驚きを持って伝えられています。

 なぜクマたちは人家のそばまで近づいているのでしょうか。

クマ増え餌不足、過去最悪の158人死傷...専門家に聞く遭遇時の対処法
クマによる死傷者は今年度、少なくとも158人に達し、過去最悪だった2020年度に並んだ。背景には、餌となる木の実の不作に加え、クマの生息域の拡大と個体数の増加がある。
読売新聞オンライン 2023年10月22日)

 上記の新聞記事にあるように、ツキノワグマは10年前に比べて約3倍の4万4000頭(推定)に、ヒグマは20年前に比べて2倍以上の1万1700頭(推定)に増えているそうです。

 今年、日本の夏は近年にない猛暑、酷暑でした。また10月に入ってからも暑い日が続き、今年は秋と呼べる季節はなく、夏から一気に冬になるのではと言われています。

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 この影響からか「実りの秋」の期間は短く、クマのエサとなるドングリなどが不作に。クマは個体数の増えたこともあって食糧難に陥り、空腹を満たそうと人家に近づいているのではとのこと。

 野生のクマは人と隣り合わせで共存することは困難です。

 ところで、日本ではもうひとつ気になる現象が起きています。日本の人口はこれから右肩下がりで、これから先、人口減少を食い止めることはかないそうにありません。

 「2050年には、日本の人口は25.5%(3300万人)減少して9150万人」
[700]コラム最終回。これからの日本、気がかりなこと 2019年06月28日)
https://www.asuka-g.co.jp/column/1906/011048.html

 それとは逆に、クマの個体数は倍々ゲームの勢いで増えています。このままではクマの居住区は広がり続け、人間は減る一方。日本列島には人間には居住不可能な地域が日本中に広がっていきそうです。

 わずか4年前に書いた「気がかりなこと」が、もう現実に起きているのかもしれません。

 秋の行楽といえば、紅葉狩り、栗拾い、きのこ狩り・・・日本には秋ならではの伝統行事がいくつもあります。私たちはこの先、ふるさとの山に気楽に出かけることを続けられるのでしょうか。

 やっぱり気がかりでなりません。(水田享介)

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