当コラムでは防犯のため、これまでさまざまなオレオレ詐欺の手口をご紹介してきました。
今回、新たな詐欺の手口が現れたのでお知らせします。
それは、「国勢調査をかたる詐欺」です。
総務省では5年に一度の国勢調査を2025年9月20日から実施しています。通常は統計調査員が調査対象世帯を訪問するなどして、日本に住む人の基礎情報を調査票に記入して頂き回収します。ネットで回答したり調査票を郵送する方法も選択可能です。
この調査方式を真似て、本来は必要のない本人や家族の情報を聞き出して、新たな詐欺に悪用しようとする詐欺行為が発生しているそうです。
このような場合、「国勢調査です」と電話をかけてきて、収入、預金、取引銀行名など聞き出そうとします。
すぐに被害に遭うわけではありませんが、このときに入手した個人情報からのちに巧妙な詐欺電話が掛かってきたり、強要、強盗など重大な犯罪に巻き込まれる恐れがあります。
国の機関ではすでに発生した詐欺事例を紹介して、注意喚起を呼びかけていますのでぜひご一読ください。
国勢調査をかたる不審な電話や訪問に注意
国勢調査をかたった不審な電話があった。自動音声で「国勢調査に回答しなければブラックリストに載ります」と流れた...。
(独立行政法人国民生活センター 2025年9月11日)
https://www.kokusen.go.jp/mimamori/mj_mailmag/mj-shinsen520.html
国勢調査をよそおった詐欺や不審な調査にご注意ください
国勢調査をよそおった闇バイト関連の強盗事件、詐欺や不審な調査、不審な訪問者や、不審な電話・電子メール・ウェブサイトなどにご注意ください
(消費者庁)
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_policy/caution/caution_017![]()
犯罪者たちは新しい詐欺手口を次々と考案して、かたり(騙り)の手口を変えて近づいてきます。
総務省統計局ではどの様な手口が使われているのかをまとめたサイトを公開しています。
総務省統計局所管の統計調査を装った「かたり調査」にご注意を!
「かたり調査」とは、国勢調査等、行政機関が行う統計調査であるかのような、紛らわしい表示や説明をして、世帯等から個人情報等を詐取する行為のことです。「かたり調査」は、統計調査の実施を妨げるだけでなく、詐欺やその他の犯罪にも繋がりかねないので、ご注意ください。
(総務省統計局)
「かたり調査」の判断のポイント
https://www.stat.go.jp/info/kouhou/katari.html
◆かたり調査の一例
○電話をかけてきて「国勢調査」と言って取引銀行名、預金額を聞いてくる
→国勢調査で預金、収入を尋ねることはありません
○電話をかけてきてひとり暮らしか、家族構成、年齢、介護保険の状況を尋ねる
→電話で尋ねることはない。
○統計調査員になりすました人物が訪問してきて、家計簿の提出を求める
→調査員票の確認を求めましょう。携帯していなければなりすましです。
調査員をかたる行為は法令で禁止されており、違反者は未遂も含めて2年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金が定められています。
犯罪者たちはあの手この手で新たな詐欺手口で個人情報を盗み取ろうとしています。電話が掛かってきても安易に回答しない、訪問してきた人物には「調査員票」の提示を必ず求めるようにしましょう(水田享介)