学業においても職場にあっても、問題解決まであと一歩の所なのになかなか解が見つからず、時間だけが過ぎてゆく足踏み状態を体験した人は多いことでしょう。
教師や上司から適切なアドバイスを受けて解決できる環境にあればいいのですが、それが望めない場合、どうすればごの膠着状態から抜け出せるでしょうか。
そんな時に役に立つ解決策があります。
「ラバーダック・デバッグ」です。
アヒルの人形に話しかけて問題の解決を図る
「ラバーダック・デバッグ」はなぜ有効なのか?
何かに引っかかっている時、問題を声に出して説明しようとした瞬間、すべてが理解できるようになるという経験をしたことがある人は多いはず。プログラミングの世界では、これを「ラバーダック・デバッグ」と呼びます。
(Gigazine2 025年10月12日)
たかが人形。それに話しかけたところで何になる?
そう思う方も多いことでしょう。しかしこの手法はプログラムなどに関する大学向けの教科書(The Pragmatic Programmer: From Journeyman to Master)で紹介されているとのこと。
筆者も専門学校講師としてゲーム開発アプリなどを教えてきました。自分ではわかっていたことも、テキストや図解の教材にしてみると「うろ覚え」、「勘違い」、「全くの誤解」、「理解不足」などが次々と出てきてうろたえた経験があります。
人にものを教えることの難しさを認識すると謙虚にならざるをえません。反発してくる学生なら大歓迎。もの言わぬアヒル人形でも話を聞いてくれている気がしてきます。
特にアプリ開発では徹頭徹尾、ソース記述の論理が通っていなければ動作しません。ちょっとした誤字脱字すら認めてくれません。
ただそこを乗り越えたあとはアプリはスラスラと動き出します。何かの本質を理解した学生は目を輝かせます。![]()
話しかける人形はアヒルでもいいし、それ以外のキャラクター人形でもかまわないそうです。
仕事に行き詰まりを感じた時、机の人形に話しかけてみてはいかがでしょうか。(水田享介)