「御神渡り」と書いて「おみわたり」。それが何のことかわかっている人は、おそらく長野県民だけでしょう。
「御神渡り」とは簡単に言うと、諏訪湖に600年近く伝わる神事です。諏訪湖は長野県のほぼ中央に位置する県内最大の湖。冬の極寒の頃、湖面が全面結氷すると氷が持ち上がり筋状の破断現象が起こります。その様子を「神様が湖を渡った氷の道」-「御神渡り」と呼び習わす風習があり、室町時代(1443年)には観測の記録が残されています。
御神渡り、高まる期待 ギャラリー130人
長野県諏訪市小和田の八剱神社が同市豊田の諏訪湖畔で続ける御神渡り(御渡り)観察が、日ごと注目を集めている。観察から4週間目を迎えた1日朝、舟渡川河口付近の観察場所付近は黒山の人だかり。
(長野日報 2026年2月2日)![]()
氷点下8度近い寒さの中、夜明け前の湖に130人ものギャラリーが集まるのはここ諏訪湖だけでしょう。しかも予定されたイベントでも行事でもなく、ただ湖に氷が張るかどうかの観察会です。
これは結氷してから氷がせり上がる自然現象が「御神渡り」という神事であると伝わる地域の問題なので、もう寒さすら気にならないのでしょうね。
長野県内のメディアやライブカメラでは連日のように諏訪湖の結氷状態を報道して、いつ「御神渡り」が成就するのかを県民に知らせ続けています。
\諏訪湖の映像を配信しています??/
-- 長野県 (@NaganoPref) January 23, 2026
今シーズン最強寒波が到来しています??
御神渡りが現れると、平成30年以来、令和初!
どうなるでしょうか?
道路状況も確認できますので、お車でお越しになる際、降雪の際などにもご覧ください。
??こちらで配信中https://t.co/jPC4dselxS pic.twitter.com/NFpbkAAI4l
※長野県提供のライブカメラ
自然現象としての「御神渡り」について、詳しくはこちら
御神渡り|諏訪湖の伝説と科学的な仕組み、近年の出現傾向を解説
本記事では、御神渡りとは何かという基本から、諏訪湖に残る伝説と信仰、科学的な仕組み、見られなくなっている理由、そして実際に見に行く際のポイントまで、わかりやすく解説...。
(tenki.jp/瀬田繭美 2026年01月19日)
上記の解説でもある通り、せり上がってできた氷の道が一本だけでは「御神渡り」とはならず、3本の道を確認して初めて「御神渡り」と認定されるそうです。
さらに大事なのはこの後。この道の走り方などからその年の農産物の出来や世事の吉凶を占うとのこと。
「御神渡り」が発表されると、諏訪地区は空前の賑わいとなります。ホテルは満室、道路は渋滞、諏訪湖のほとりは「御神渡り」をひと目見ようと大勢の観光客が押しかけてきます。
たった数日で消えてしまう神様の道。その儚さと諏訪湖周辺の賑わいとの落差が貴重な神事に巡り会っているあることを実感させます。
2026年の今年は、「御神渡り」出現の期待が高まっています。今日か明日にも現れるのではとの報道も流れています。
「スワッ、出現!」と耳にしたら、すぐさま諏訪を目指すことをおすすめします。諏訪だけに。(水田享介)