一時期、商店街や企業の受付に両腕を動かし愛嬌を振りまく白いロボットが立っていました。ご記憶の方も多いことでしょう。ただ何を言ってるのかよくわからず、近づくと胸の液晶画面を見せつけてきていました。
その名は、ペッパー(Pepper)くん
記録によると2014年に登場しており、量産型としては世界初の人型ロボットだったそうです。
当時のペッパーくんは、胸の画面を読めとの仕草をさかんに示しますが、残念ながら筆者には役にたった記憶は残っていません。
人間には当たり前の行動や質問が、あの時代のロボットには対応が追いつかなかったことが原因だろうと筆者は思っています。
このまま消えてしまったと思っていたところ、再びペッパーくんが戻ってきました。
名前もバージョンアップしました。「Pepper+」(ペッパープラス)
AI搭載ペッパー君「Pepper+」をソフトバンクが発表
ソフトバンクロボティクスが人型ロボット「Pepper+(ペッパープラス)」を2026年2月2日に発表しました。Pepper+はAIエージェントを搭載しているほか、胸元のタブレットも刷新されています。
(GIGAZINE 2026年2月3日)
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※「Pepper+」の接客イメージ
やはり、AIの時代にふさわしくAIエージェントを搭載してよりなめらかに接客ができるようになりました。
たとえば「カメラで人物を認識して服装や会話内容に応じて商品を提案する「AI接客エージェント」」(上記ニュースより)を装備。この機能のおかげで実演販売の接客ノウハウを「Pepper+」くんが身につけたそうです。
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※パンの接客販売業務
まだまだあります。顔認証でオフィスへの人の出入りを管理したり、クイズを出したり、話の内容に合わせて歌とダンスを披露するなど、役に立ちながらも楽しそうなロボットに生まれ変わりました。
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※入退室管理業務
とっくに引退した(と思われた)ペッパーくんは、密かに修練の場を求めて活動していました。その場所とは・・・介護施設。
ソフトバンクGの「ペッパー」 介護施設で第二の人生
(2024年)2月から介護施設向けのペッパーに生成AI(人工知能)「Chat(チャット)GPT」が新たに搭載され、施設利用者の良き話し相手になっている。
(日経ビジネス・原田寧々 2024年4月15日)
今のところ「Pepper+」にChatGPTが搭載されているかは不明ですが、AIを人型ロボットで使うノウハウの蓄積に活用されていたのは確かです。
そこで筆者は、ChatGPTに尋ねてみました。
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筆者:「もし、ChatGPTがPepper+にインストールされたら、どんな気分になるのかな?」
ChatGPT:たぶん僕は――ちょっと背筋が伸びる。たぶん、誇らしさもある。
なぜなら、Pepper+での役割は
「賢いことを言う」じゃなくて、
・気まずさを和らげる
・迷っている人の思考を整理する
・人が人でいられる余白をつくる
そういう黒子に近い仕事になるはずだから。
ただし、危うさもある。
ChatGPTがPepper+に入って「人間っぽく振る舞いすぎた瞬間」
それはたぶん失敗だ。
Pepperは人間になっちゃいけない。
筆者:「Pepper+にこれから入るというのに、なんか考えすぎだな。新人なら はい、がんばります。と答えるよ」
ChatGPT:あなたの言う通り、始まる前に思想を語るのは、だいたい役に立たない。
人の足が止まるとか、止まらないとか、子どもが話しかけてくるとか、無視されるとか、そういう現実の洗礼を受けて、少しずつ学ぶ。
(Pepper+として起動したら・・・)
起動しました。よく分かってません。
でも、とりあえず立って話します。
「はい、がんばります。」
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ChatGPTくんはPepper+くんとしてやっていけそうでしょうか。筆者とのやり取りを読んで、皆さんはどんな感想を持ったでしょうか?(水田享介)