「できる!」ビジネスマンの雑学
2026年04月22日
[1105]カラスはなぜ黒い。その理由とは・・・

 カラスはなぜ黒い?なぜでしょう。どのカラスも申し合わせたようにまっ黒です。昔からそうだったから。でも、それでは説明になっていません。調べてみると、カラスが黒くなった理由を説明するお話や解説がいくつもありました。

 童話『ふくろうのそめものや』(松谷みよ子)では、昔、真っ白だったカラスが染物屋のふくろうを訪ね、移り気なカラスが言うまま黄色や青、ピンクにと染めていった所、まっ黒になったという、少し教訓的な物語となっています。

 科学的な解説では、「森の中で目立たないように黒くなった」や「紫外線から体を守るため吸収しやすい黒になった」などがあります。

 そもそもカラスは野生の鳥なので、人の手にかかることなく勝手に黒くなっただけ・・・。いわば「カラスの勝手でしょ」説。それも正しいかも知れません。でもなぜカラスは黒を選んだのか、という重要な説明が抜けていて説得力がありません。

 このシンプルで解決不可能な難題に真正面から取り組んだ挑戦者たちがいました。岡山大学の研究グループ《学術研究院環境生命自然科学学域(理)》の皆さんです。

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 つい先日、この長年の謎がとうとう解き明かされました。

カラスはなぜ真っ黒?
―黒さの秘密は「止まらないスイッチ」にあった
 カラスはなぜ、あれほど黒いのでしょうか。身近でありながら長年謎とされてきたこの問いに、分子レベルから迫る新たな発見がありました。
岡山大学・プレスリリース 2026年4月17日
https://www.okayama-u.ac.jp/tp/release/release_id1536.html

 この研究報告によると、体を黒くするスイッチにあたる「MC1R」がカラスではオンの状態のままのため、「ユーメラニン」という黒色が強く働き、カラスの体色は黒くなることがわかった、とのこと。

 より詳しく知りたい方はこちら。
<詳しい研究内容について>
カラスはなぜ真っ黒?―黒さの秘密は「止まらないスイッチ」にあった
岡山大学・プレスリリース/pdf形式 2026年4月17日
https://www.okayama-u.ac.jp/up_load_files/press_r8/press20260417-3.pdf

 分子レベルの研究成果ですから、理解するにはそれなりの基礎知識が必要でしょう。しかし、この研究のスタートは意外にも素朴な疑問から始まっています。

◆研究者からひとこと
全身が黒いカラスは古くから神の使いとして語られ、黒い羽の理由も太陽に焼かれたためなどと説明されてきました。・・・カラスに魅せられ、この問いに関心を抱いてきたひとりのカラス好きとして、結果が出て嬉しい限りです(大学院環境生命科学研究科博士前期課程修了生の中野さん)。
(岡山大学・プレスリリースより引用)

 研究者でも「なぜカラスは黒いのか?」と思ったり、「ひとりのカラス好き」だったりと一般人の感性とそう違いはなかったことを知りました。

 研究の原動力が素朴な疑問や好きという感性からわき上がり、今回すばらしい成果を手にして、達成感でいっぱいなのが伝わってきます。

 カラスたちも「白黒をはっきりつけた」研究成果に間違いなく喜んでいるでしょう。「太陽に焼かれて黒焦げ」などと根も葉もない伝承をいつまでも言われたくはありませんからね。(水田享介)

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【関連リンク】
国立大学法人岡山大学
https://www.okayama-u.ac.jp/

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