トクする!情報成長術
2020年06月17日
第134回・オンライン演劇の楽しみ  
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最近、ZOOMから生配信する「オンライン演劇」「リモート演劇」と呼ばれるものを気に入ってみています。これは、録画されて編集されたものではない、生だからこそのハプニングに満ちていて、視聴者も大変スリリングで面白いのです。



実際の演劇も、上演中にマイクトラブルが起きたり、音響や照明の調子がおかしくなることもあります。でもそのハプニングこそがリアルに目の前で役者さんが演じているということであり、その緊迫感もまた演劇の醍醐味なのです。それらを奇跡のようなアドリブで切り抜けていく演者さんたちにもすごいなと思っています。



ネットから配信されるオンライン演劇には、生放送ならではのドキドキがあります。ZOOMでの演技は役者さんの数だけ画面が分割されていて、役者さんたちはそれぞれ自宅から配信しています。そのため、ある時は、ひとりの役者さんの画像が消えてしまったり、ひとりの役者さんの音声だけが途切れ途切れになったりもします。でもそのハプニングを視聴者として、楽しんでいます。



先日、私が脚本を書いたリモート朗読劇「ミスターコン!」が上演されました。こちらでは、ある役者さんの部屋の窓の向こうから救急車の音が聞こえてくるということが起きました。でも皆、落ち着いてその場を切り抜け、朗読劇は無事にエンディングを迎えることができました。



生なので全てが完璧に行くわけではありません。でも何かしらの突発的出来事こそが「皆でこの場を共有している」という絆のようなものを感じることができ、自宅で過ごすことが多いこの頃の、多くの人の楽しみになっているのです。(作家・内藤みか(@micanaitoh))



illustration...Kakky

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