「できる!」ビジネスマンの雑学
2017年03月29日
[373]特別展「雪村‐奇想の誕生‐」(東京藝大美術館)、始まる

 「ゆきむら」ではなく
 「せっそん」です。

 ちょっと意表を突いたキャッチコピーが目を引くパンフレット。

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(パンフレット表紙)

 あの水墨画の大家、雪村(せっそん)の回顧展が、東京藝術大学大学美術館にて開催されます。

 武将の子として生まれながら出家して画業に専心した雪村は、故郷である茨城や福島、神奈川など東国各地を活躍の場としました。その生涯は未だ謎に包まれていますが、ひときわ革新的で、また人間味あふれる温かな水墨画を描き続けた、ということだけは確かです。雪村の作品は江戸時代の尾形光琳らを魅了し、狩野芳崖ら近代の画家たちへと受容されたのでした。
 この展覧会は、雪村の主要作品約100件と関連作品約30件で構成される最大規模の回顧展です。
雪村の「奇想」はどのようにして生まれたのか、その全貌に迫ります。

会期: 2017年3月28日(火)- 5月21日(日)
午前10時 - 午後5時(入館は午後4時30分まで)
※会期中、作品の展示替えがございます。
休館日: 月曜日(ただし、5月1日は開館)
会場: 東京藝術大学大学美術館 本館 展示室1、2、3、4
観覧料: 一般1600円(1400円)、大学1200円(1000円)、高校生900円(700円)、中学生以下は無料
東京藝術大学大学美術館 公式サイトより)

 あまり知る事のなかった雪村ですが、自由奔放な画風に惹かれるものがあります。

 その理由はこのパンフレットにもありました。

 ふつうはA4で一枚のことが多いチラシですが、今回は大胆にもA4二つ折りの4ページ。中面は雪村の代表作を紙面一杯にコラージュ。
 そこに絶妙なキャッチフレーズが散りばめてあります。

2017032902.jpg
(パンフレット中面)

 このパンフレットを作ったのは、広告ディレクターの岡田圀孝氏。

 筆者がまだ駆け出しのコピーライター時代に、いろいろとご指導してくださった方です。

 『図書館に資料を探しに行ったときです。図書館に勤めていた女性が、雪舟は知っていますが、ユキムラは知りませんって。キャッチはこれがヒントです。』(岡田氏からのメッセージ)

 確かにそうですね。

 雪舟(せっしゅう)と雪村(せっそん)。

 一字違いのうえに、どちらも水墨画家ですから、混同しやすいですね。

 これだけは覚えておくと良いでしょう。

 幼い頃、涙でネズミの絵を描いたのが雪舟。
 これといったエピソードはないのが雪村。


 エピソードはなくとも、圧倒的な画力で迫ってくるのが雪村です。ぜひとも、美術館に足をお運びください。(水)

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■関連リンク
「雪村‐奇想の誕生‐」 公式サイト
(アクセスすると音声が流れます)

デザインオフィス・株式会社オカダックのウェブサイト
okaduck

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