「できる!」ビジネスマンの雑学
2018年07月27日
[573]この週末は皆既月食と火星大接近。自由研究に最適

 小中学生、高校生のみなさんは、待ちに待った夏休みが始まり、さぞや楽しい毎日を過ごしていることでしょう。

 ところで、夏休み前に必ず言い渡される「自由研究」はもう着手しているでしょうか。まだなら、この週末を天体観測にあてて、早めに自由研究を終わらせてはいかがでしょう。

 明日からの数日間、めったにない天体ショーが待ち受けています。しかもふたつも。

28日明け方に今年2回目の皆既月食、大接近中の火星と同時観察も
 7月28日の明け方、今年2回目の皆既月食を迎えます。皆既食が始まる時の高度が東京では2.8度と低く観察が困難ですが、大接近中の火星と一緒に楽しめるでしょう。次の皆既月食は、約3年後の2021年5月26日です。(中略)
 国立天文台は「東京でも、西の地平線が開けているところで観察すれば、月の欠けていく様子が十分楽しめるでしょう。月が欠けはじめた時は、火星と月を同時に観察できるかもしれません」としています。
THE PAGE・具志堅浩二 2018年7月17日掲出)

 皆既月食といえば、今年1月に観た方も多かったことでしょう。夜空に浮かぶ赤銅色の月はとても幻想的でした。

[498]1月31日夜8時48分から皆既月食。冬の夜空を彩る天体ショー
(2018年01月29日)

 今回は7月28日(土)の明け方ということなので、7月27日(金)から夜更かしして待ち構えた方が確実かもしれません。南西の方角に空が開けた、地平まで見える位置で待つのがポイントです。
 国立天文台の公式サイトでは特設サイトを設けて、観測の方角と時間を紹介していますので、こちらのサイトを参考に準備するとよいでしょう。

皆既月食(2018年7月28日)
明け方の月食を観察しよう
 2018年7月28日未明に今年2回目の皆既月食が起こります。おおよそ東北地方以西で月の入りの前に皆既食を迎え、そのまま沈みます。それ以外の地域では、月は皆既食になる前に沈みます。
 月は3時24分に欠け始め、4時30分に完全に欠けて皆既食となります。皆既食は、6時14分まで1時間44分も続きますが、日本ではこの時刻よりも早く月が沈むため、皆既食の後の様子は観察することができません。
(「国立天文台」 公式サイトより引用)

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※提供 国立天文台

 もうひとつの天体ショーは火星です。こちらは15年ぶりの大接近。望遠鏡があれば、火星表面の様子も見えるそうですから、観測のしがいがあります。

15年ぶり火星大接近 ピークは31日、赤い輝き肉眼でもはっきり
 火星が31日、15年ぶりとなる地球への大接近のピークを迎える。天気がよければ、肉眼でも夜空ではっきりと確認でき、赤く輝く姿が話題を呼びそうだ。
 火星は31日夜、南東の空の低い位置にあり、深夜にかけて上昇し南へ移動する。最も離れて見える時期に比べて約80倍も明るい。観測条件がよければ、小さな望遠鏡でも表面の模様を見ることができる。
 8月に入ると空に昇る時間が早まり、観察しやすくなる。国立天文台の渡部潤一副台長は「明るい状況は9月ごろまで続く。夏休みの自由研究にうってつけだ」と話す。
産経ニュース 2018年7月22日掲出)

 こちらも国立天文台の公式サイト内に特設サイトがあり、詳しい説明があります。

火星大接近2018
2018年夏は、赤く輝く火星に注目!
 夜空で赤く輝く火星は、地球のひとつ外側を公転している惑星です。火星は直径が地球の半分ほどしかなく、地球から遠い位置にあるときには、望遠鏡を使っても表面のようすをなかなか観察することができません。しかし、火星はおよそ2年2カ月ごとに地球に接近し、観察の好機を迎えます。そして、その観望の好機が、2018年の夏に訪れます。2018年の夏は、赤く輝く火星に注目しましょう。
「国立天文台」 公式サイトより引用)

2018072702.jpg
※提供 国立天文台

 特設サイトの動画を見て、観測のポイントを押さえておきましょう。

 天候さえよければ、皆既月食と火星大接近の両方を同時に観測できるそうです。一挙両得とはまさにこのこと。

 天体ショーは発生時間と方角が前もって正確にわかっています。何を観測し何を調べるのか、それにはどんな観測用具が必要なのか。事前にしっかり準備しておけば、失敗することは少ないでしょう。

 火星大接近そのものはしばらく続きますから、日々の変化を追いかけるのも立派な自由研究になります。
 お子さんが夏中遊びほうけないか心配な方は、この週末を親子で天体観測に当てるのもいいかもしれませんよ。

 しかも、何と言っても、空を観ているだけですからタダ。家族全員で観てもお金は一円もかかりませんね。(水田享介)

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■関連リンク
「国立天文台」 公式サイト
https://www.nao.ac.jp/


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