2025年のことし、南高梅の産地として名高いみなべ・田辺地区はひょう（雹）被害を受けて、梅の生産量ががた落ちしたそうです。

梅、降ひょう被害４７億円超　過去１０年で最大　和歌山
農作物被害額は梅だけで４７億円を超え、一つの災害による県内の農作物被害額としても、過去１０年で最大の規模･･･。
　梅は主産地の田辺市やみなべ町など８市町で落果や傷果などの被害を受けた。田辺市を擁するＪＡわかやまの紀南地域本部の管内では、栽培面積の９５％に当たる２０８３ヘクタールで被害･･･。
（日本農業新聞 2025年4月22日）

　みなべ・田辺地区は日本の梅生産の半分近くを産出する梅王国であるだけに、その影響ははかり知れません。

　6月の収穫期に入り、南高梅はどの程度回復したでしょうか。

「南高梅」の収穫始まる ２年連続不作の見通し 和歌山 田辺
全国有数の梅の産地 和歌山県田辺市で、特産の「南高梅」の収穫が始まりました。
ことしは ひょうの影響などで２年連続の不作が見込まれていて、収穫量は平年の６割ほどに とどまる見通し･･･。
（NHK/和歌山 NEWS WEB 2025年5月30日）


※筆者が購入した南高梅

　ここ数年は梅雨入りすると、筆者は梅干し作りに精を出してきましたが、南高梅に大きな被害が出たことは知りませんでした。しかし今年のスーパーの梅売り場に足を運ぶと一大事が起きていました。

　梅雨入り前から梅は売り切れかそもそも売っていませんでした。5月頃に梅の予約販売を募っていたのですが、それが梅干し用の梅を手に入れる最後のチャンスだったようです。

　現在、店頭に並んでいる梅の多くはひょう害に遭った傷ついた梅でした。こうした梅は上級者でないと梅干し作りには向かないといわれています。


※確かに傷がある。ひょう（雹）と戦った名誉の刀傷

　しかしせっかくここまで実ったひょう害梅。活躍できる場はあります。それが「梅ジュース」（梅シロップ）。

　作り方はとてもカンタン。

【梅ジュース（梅シロップ）】

１．梅（１㎏）を水洗い。水切りをして袋に詰めて冷凍します。
２．殺菌した瓶（３リットル）に凍った梅と氷砂糖（８００グラム～１㎏）を交互に重ねて密閉。
３．１週間ほどときどき瓶を揺らして梅と氷砂糖をなじませます。
４．約９００㏄の梅ジュースが完成。５倍に薄めて飲むと、さわやかぁ。

（５．）残った梅の実とその２～３割の砂糖を煮詰めると、梅ジャムのできあがり。
（レシピは「JAわかやま 紀南地域本部」公式サイト、「UMEレシピ」より）

※詳しくは、「JAわかやま 紀南地域本部」のサイトをご覧ください。

「青梅レシピ」紀州の青梅を使ったレシピをご紹介！
https://www.ja-kinan.com/SHOP/30462/141098/list.html#3

紀南地域・手軽に家庭で梅加工（動画説明付き）
https://www.ja-wakayama.or.jp/archives/2690

　爽やかで体にやさしい梅ジュースは、暑さを忘れさせる甘酸っぱさ。ぜひお試しあれ。（水田享介）

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【関連サイト】
ＪＡわかやま
https://www.ja-wakayama.or.jp/