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2025年11月19日
[1047]「大日本帝国憲法」原本特別展示。22日より

 国立公文書館(東京・千代田区北の丸公園)では、11月22日(土)~12月7日(日)の期間、「大日本帝国憲法」の原本を特別展示します。

 この展示は、大日本帝国憲法が明治23年(1890)11月29日に施行されたことを記念した特別展示です。

「大日本帝国憲法」原本特別展示について
 大日本帝国憲法が施行されたのは、明治23年(1890)11月29日です。「大日本帝国憲法」の施行日にあわせ、以下の期間に原本を特別に展示します。
国立公文書館・公式サイト内
https://www.archives.go.jp/news/20251104.html

展示期間:11月22日(土)~12月7日(日)午前9時15分~午後5時00分
休館日 :日曜日、月曜日及び祝日、年末年始(12月28日から翌年の1月4日まで)
 ※詳しくは展示室カレンダーをご覧ください。
 https://www.archives.go.jp/guide/visitorsguide.html#Sec_01

展示場所:国立公文書館 東京本館 常設展示室
入場料 :無料

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※大日本帝国憲法・原本/冒頭
 国立公文書館デジタルアーカイブ

 1867年に明治維新を成した新政権は、武家政権による身分制社会の「近世」から、法による支配、国民の権利を認めた「近代」に移行するには、その国の基本となる「憲法」が必要でした。

 ヨーロッパ、特に君主を戴くプロイセン(のちのドイツ)の憲法を参考に、伊藤博文らは天皇制を取り込んだ大日本憲法を作成しました。

 こうして完成した大日本帝国憲法は、明治22年(1889)2月11日に発布され、翌年11月29日に施行されました。

 伊藤博文、大隈重信、西郷従道(西郷隆盛の弟)、大山巌(西郷隆盛の従兄弟)、榎本武揚・・・。

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※日本帝国憲法・御署名原本・明治二十二年・憲法二月十一日
 国立公文書館デジタルアーカイブ

 署名欄には、明治天皇の御名御璽(ぎょめいぎょじ:天皇の署名と印章)のあと、幕末から明治時代にかけて活躍した歴史上の政治家が勢揃い。まさに圧巻です。もちろん原本ですから、署名は本人たちの直筆サインが認(したた)められています。

 この明治憲法が施行されたのち、大日本帝国はめざましい発展を遂げ、短期間でヨーロッパの列強各国と肩を並べるまでに至りました。

 そして、1945年(昭和20年)に大日本帝国が敗戦に至ると、明治憲法は55年の短い生涯を閉じました。署名した政治家の中でこの結末を予想できた人はいたでしょうか。

 明治という希望に満ちた時代の息吹を、憲法原本から感じ取ってみてはいかがでしょうか。(水田享介)

※企画展「世界へのまなざし―江戸時代の海外知識―」も同時開催中
 「西洋紀聞」(新井白石)、「北夷分界余話」(間宮林蔵)等を展示
https://www.archives.go.jp/exhibition/index.html#ex_0710

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独立行政法人 国立公文書館・公式サイト
https://www.archives.go.jp/

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