本日、2025年11月28日(金)は「ブラックフライデー」です。これは小売業界がイベントの少ない11月に開く年末前のセールです。始まりは2014年、アメリカで「感謝祭(11月の第4木曜日)」の翌日の金曜日に一大セールを行ったことが始まりです。
年末商戦を待ちきれない小売業界が始めたセールですので、大規模な特売日と理解しておけはいいでしょう。
アメリカでは感謝祭は特別な日らしく、大統領が七面鳥に恩赦を与えるイベントは、毎年必ずニュースになっているほどです。
トランプ大統領が「七面鳥に恩赦」
感謝祭の"罪滅ぼし"としてホワイトハウスで恒例行事
(TBS NEWS DIG 2025年11月26日)
日本では感謝祭を祝う習慣はなくブラックフライデーに特別感はありませんが、割安でお買い物ができるので喜ばれてはいるようです。
「ブラックフライデー商戦」に大手スーパーも続々参入...
日本でも"ショッピング文化"として広がりへ
(FNNプライムオンライン 2025年11月22日)![]()
※ブラックフライデーのイメージ
ただ、このブラックフライデーは開催期間もまちまちで、大手家電量販店ではなんと11月13日(金)から始めています。終了日も本日の金曜日ではなく11月30日(日)までや、中には12月まで引き延ばしている販売店すらあります。
ブラックフライデーの「ブラック」にはどんな意味があるのでしょうか。セールで商品が飛ぶように売れて帳簿から赤い数字(赤字)が消えて、利益を示す黒い数字(黒字)だらけになることから、縁起の良い言葉として定着したと言われています。その他にもいろいろな由来がありますが、確証はないようです。
ところで、黒字で喜んでいるのは庶民だけではないようです。
日本政府は今年度の税収が初めて、80兆円を越す見通しと発表しました。
今年度 国の税収 初の80兆円台となる見通し
今年度の補正予算案の編成に合わせて最新の見通しを算出した結果、税収は当初の見込みよりも2兆9000億円程度増え、80兆7000億円程度となる見通しとなったことが分かりました。
80兆円台になれば初めてで、6年連続で過去最高を更新することになります。
(NHK ONE ニュース 2025年11月26日)
記事によると税収が増えた要因は、「所得税収の伸び」、「消費税収の伸び」、「法人税収の伸び」の3つだそうです。確かにものの値段が軒並み高くなり、暮らしにくくなった気がします。
所得増や物価高になると、自動的に税収が増える税制を整えていた政府のひとり勝ちといえるでしょう。法律をいじらなくても国の収入が増えて、しかも真水(純益)だけですから、いいことこの上なし。
いまいちばんブラックフライデーを喜んでいるのは、日本の政府かもしれませんね。(水田享介)