「できる!」ビジネスマンの雑学
2025年12月24日
[1061]アマガエルが未来の私たちを救う話

 カエルが人を救うお話と言えば、お姫様がカエルにキスをするとステキな王子様が現れるというグリム童話ですね。

 ところが、このお話の原作を調べてみるとキスどころか、お姫様はカエルを壁に叩きつけて殺してしまったというのが、本当でした。

「カエルの王さま または鉄のハインリッヒ」
カエルはこたえました。
「着物も、真珠も、宝石も、金のかんむりも、そんなものは、なんにもほしくはありません。そのかわり、もしあなたがわたしをかわいがってくださろうというのなら、わたしをあなたのお友だちにしてください。...
青空文庫・グリム童話: 底本:「グリム童話集(1)」偕成社文庫、偕成社/矢崎源九郎訳 2020年8月30日作成)

 カエルを叩きつけたお姫様は乱暴でしたが、カエルもどんどんと要求を増長していきましたから、どっちもどっち、かもしれません。

 ところで、最新の研究ではカエルが人の難病に貢献してくれることがわかりました。

「カエルの腸内細菌投与でマウスのがん組織を完全に消失」
画期的ながん治療細菌を発見!
ニホンアマガエル由来の細菌がマウスの腫瘍を見えないレベルまで縮小させ、さらにそのマウスにがん細胞を移植しても成長しなくなるという非常に驚くべき現象が確認された...
ナゾロジー 2025年12月20日

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両生類・爬虫類の腸内細菌から画期的ながん治療細菌を発見!
物質化学フロンティア研究領域の都 英次郎教授の研究チームは、ニホンアマガエル(Dryophytes japonicus)...中でもニホンアマガエルの腸内から単離した細菌Ewingella americanaが、マウスのがんモデルで一度限りの投与により腫瘍を完全に消失させる極めて強力な抗がん作用を持つことを発見しました。
北陸先端科学技術大学院大学 令和7年12月15日

 専門的な内容ですので、詳しくはリンク先を読んでいただくとして、要約するとこういうことらしいです。

 「人間は年老いていくとがんになる確率が高くなるが、ある特定の生物ではがんになることがない。がん化しないメカニズムを解明してヒトに応用すれば、がんは防げるようになるのでは?」

 ということのようです。

 この発想は、ゾウやカメが長生きするメカニズムをヒトに応用すればヒトは長寿になるかも?という研究に近いアプローチかもしれません(素人の感想です)。

 子どもの頃、梅雨の季節になると窓ガラスにペタッと張り付いていた、緑色のアマガエル。つぶらな瞳の小さな体にそんな驚異的なチカラを秘めていたとは驚くほかありません。

 この事実から、筆者は思うことがあります。生物を短絡的に「役に立つ、役に立たない」と区分けしてはいけないということ。

 いつか役に立つかもしれない。そう思って生きとし生けるものすべてが私たち人間の仲間であると信じて、共に生きていこうではありませんか。(水田享介)

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