昭和世代の方が懐かしく感じる言葉のひとつに「肝油(読み:かんゆ)」があります。
肝油と聞いて「小学校の教室」や「保健係」を連想したあなたは、昭和を代表する立派な「昭和の人」です。
筆者も小学生の頃、保健係の同級生が配るひとつぶの肝油をてのひらに受け取って、みなと一緒にもぐもぐと、いやひとくちで食べていた日を鮮明に覚えています。
少しだけ甘いゼリー状のつぶ。表面が白い粉をふいていたのは、砂糖をまぶしていた糖衣錠だったからでしょうか。
夏休みには教室の配給はお休みのため、40~50粒入りのセットを購入して、家庭で服用することが奨められていました。薬業を営む筆者の家では当然のように購入となり、たいしておいしくもないつぶつぶをひと夏かけて食べ尽くしていました。
肝油は一日にひとつぶだけで、それ以上食べると毒になると言われ、母親が管理していた気がします。![]()
※肝油は黒板のどこに入る?
本当かな。ジンクスか都市伝説に違いないと、専門家の方に尋ねてみたら、なんとおおむね本当のことでした。
(紫色の文字はサプリメントアドバイザーの発言)
1)「(肝油配給は)ビタミンA・Dを摂取する目的でした。ただ、ビタミンA、D、Eは脂溶性のビタミンなので、CやBと違って摂り過ぎると肝臓に蓄積して副作用を引き起こします。」
2)特に、ビタミンAはスウェーデンの研究で、過剰摂取すると死亡率が高まる。特に肺癌を引き起こす事が明確になったので、要注意です。
実は、現在も肝油製造会社が肝油ドロップの名前で製造販売しており、栄養補助食品として薬局・ドラッグストアで販売されています。
その会社のサイトを見ると、やはり肝油の食べ過ぎは控えるよう注意書きがあります。
Q.肝油ドロップを多く服用しても大丈夫ですか?
A....下記(リンク先図表)のような過剰症を引き起こす恐れがあります。
(河合薬業株式会社・肝油ドロップについて(一般消費者の方)より引用)
やはり、肝油のまとめ食いは危険だったのです。管理の行き届いた学校で配布していたからこそ、肝油食が許されていたことがわかります。
保健係の女の子が出し惜しみをしていたり、嫌いな男子(もしくは好きな男子)に意地悪をしていたわけではありませんでした。![]()
※昭和の学校給食のイメージ
日本が豊かになり家庭での栄養摂取が十分になったため、いつのまにか学校で肝油を食べる習慣はなくなったようです。だいたい昭和50年代(1975年頃)に全国規模で終わったそうですから、肝油体験のありなしで世代がばれますね。![]()
※学校給食が楽しみだった男子
ところで、摂取不足になりがちなビタミンA、D、Eはどうすれば身体に取り入れることができるでしょうか。アドバイザーの意見を続けます。
3)ベータカロチンとして摂取すれば、身体の需要に応じてAに変換されるので安心です。やはり人参などの野菜からの摂取がお奨めです。
野菜を食べる重要性がよくわかるアドバイスですね。
最近の傾向として野菜というとサラダなど生野菜主体のメニューになりがちですが、なかなかたくさんは食べられません。そんな時は、キャベツやアスパラガスは電子レンジで加熱するか、熱湯にサッとくぐらせるだけでひと品になります。また、レタスもスープにしたり炒め物の具材にするとメニューの幅が広がります。
筆者が真夏にオススメしたいのが、トマトの卵炒め(中国名:西紅柿炒鶏蛋)。北京育ちの中国の友人から習ったレシピです。![]()
※主な材料はこれだけ。あとは砂糖と塩
2015年06月19日
[076]カンタン手料理-11 トマト卵炒め(西紅柿炒鶏蛋)
https://www.asuka-g.co.jp/column/1506/007731.html![]()
※調理画像
ひとりで中玉トマトなら二個、大玉なら一個は軽く平らげてしまいます。ぜひお試しあれ。(水田享介)