「できる!」ビジネスマンの雑学
2016年06月22日
[255]ドローン活用の新アイデア、続々登場

 近頃よく耳にする言葉に「ドローン」があります。小さなプロペラで垂直に離着陸し、遠隔操作や自動運転で空撮したり荷物を運ぶ飛行体ですね。

 通販大手のアマゾンが、ドローンを使った配達サービス「Prime Air」を発表して注目を集めましたが、さまざまな法規制をクリアする必要があり、いまだ実験段階のようです。

 そんな中、使用場所をゴルフ場とした一ヶ月の期間限定ながら、さきごろ日本でドローンによる営業が行われました。

楽天、ドローンを活用した配送サービス「そら楽」を開始
 そら楽の第1弾プロジェクトとして、ゴルフ場でのデリバリーサービスを5/9にスタートしました。まずは千葉県御宿町のキャメルゴルフリゾートで体験いただけます。
プレイヤーは、専用アプリ(Androidのみ)で欲しいものを注文するだけ。指定の受取場所で商品をお受け取りいただけます。
切らしてしまったゴルフボールから、カロリー補給のお菓子や冷えた飲み物まで、ドローンがすぐにお届けします。(6月10日で実験サービス終了)
そら楽 楽天のドローン配送サービス

 ゴルフ場なら、もしドローンが墜落しても被害は少なく、荷物もゴルフボールと軽い飲食物。限られた場所、限定ニーズをメリットにした良いアイデアですね。

 物を運ぶことだけがドローンにあらず。おもしろい使用方法を考える人が世界中にいます。

20160622.jpg

 雨の日に傘となって、あなたを守ってくれるドローンはいかがでしょうか。行く先々についてくるドローン。ペットのようでいやされそうです。

手放しで傘をさせる時代が来た! いつも頭上で浮遊する「ドローン傘」目下開発中 自転車を追いかける傘も
 手を離しても頭上に浮遊するドローン傘?! 栃木県小山市のソフトウエア開発会社、アサヒパワーサービスが、ドローン技術を駆使し、手を離しても頭上にとどまって、プロペラから涼しい風を送る電動日傘の開発に乗り出した。数カ月以内にも試作品を完成させ、商品化を目指す。将来的には、自転車に乗りながら使える傘の開発も視野に入れている。
産経ニュース【ローカルプレミアム】 2016年6月19日掲出)

 今までにない良いアイデアですね。傘を持つと手が疲れてきますから。でも、知らない人に付いていかないのか、ちょっと心配です。また、バッテリーが切れた時、傘ドローンは誰が持ってくれるのでしょうか。

 フランスでは、近寄るのも躊躇する蜂の巣を、ドローンが退治してくれるそうです。

これ欲しい! 「ハチの巣撃退ドローン」登場 遠隔で殺虫剤を発射
 フランス企業のDrone Voltによるハチの巣撃退ドローン「Drone Spray Hornet」は養蜂家との協力で開発されました。Drone Spray Hornetは遠隔操作で飛び立ち、内蔵したスプレーでハチの巣を撃退することができます。またカメラを搭載しており、巣の除去を動画で確認しながら正確に行うことが可能です。
sorae.jp【塚本直樹】 2016年6月3日掲出)

 残念ながら、スプレー程度では日本のスズメバチの巣は退治できません。国情に合わせた改良が待たれます。

人が乗れる自律型ドローン、米国で初の飛行テストへ
 中国のドローン企業・EHangが、ネヴァダ州で自律型有人ドローンのフライトテストを許可された。「ドローン・タクシー」が交通システムのひとつになる日を期待している、とテストに協力するNPO団体は語っている。
(中略)
人間1人を上空500mまで運び、Google Mapで示すことのできるあらゆる地点へ飛行できるというドローンだ。23分のバッテリー制限のなかで、自動的に障害物を回避し、安全に離陸と着陸を行うという。
WIRED 2016年6月9日掲出)

 このドローン、人がコントロールする操縦装置が一切ありません。人は乗れますが、乗りたい人がいるのやら。そんな向こう見ずな、いえ勇敢な乗客を見つけるのが大変そうです。23分以内の距離であれば、筆者なら歩くか自転車で移動します。

 こんな思いがけない活用も検討されています。

御嶽山噴火 ドローンで捜索 山びこの会、寄付金呼び掛けへ /長野
 58人が死亡、5人が行方不明になった2014年9月の御嶽山(おんたけさん)噴火の犠牲者遺族らでつくる「山びこの会」は19日、松本市で会合を開き、今後の不明者捜索方法などを話し合った。民間による自主捜索の実現に向け、8月以降にドローンを使った山頂などの調査を検討。費用をまかなうため一般からの寄付金も呼び掛けると決めた。
毎日新聞・長野県版【稲垣衆史】 2016年6月20日掲出)

 行方不明者の捜索には、大変な労力と費用がかかります。三千メートル級の高山であれば、なおさらのこと。まだ見つかっていない5人の方が、ドローンで見つかることをお祈りします。

 いかがでしょうか。どのドローンも実現間近に思われます。私たちもドローンを受け入れる心の準備が、そろそろ必要ですね。(水)

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