「できる!」ビジネスマンの雑学
2016年10月17日
[305]タイを深く考察した一冊、『タイ駐在のタイ入門』

◆傑出した名君、プミポン国王

 10月13日、タイ王国の長い歴史において名君の誉れ高いプミポン国王が亡くなられました。
 タイの1バーツコインから高額紙幣まで、プミポン国王の肖像は幅広く使われており、国民に敬愛されたその一生は、常にタイ国民と共にありました。

 在位期間70年の長さはもとより、揺れ動くタイの政治状況を的確に導く手腕は、まれにみる名君主と世界中から讃えられています。

◆タイとはどんな国か、タイ人を深く知るには

 日本に住む私たちにとって、甘酸っぱいトムヤムクンや最近流行りのマッサマンカレーなどタイフードは知っていても、タイがどのような国なのか、どんな文化があるのか、あまり知られてはいません。

 タイについてもっと本質を知りたいと考えている方に、最適な一冊があります。

『タイ駐在のタイ入門』(著:桑野淳一・大西純 連合出版)

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 初版は2007年と10年近く前になりますが、タイ国民の気質、文化など深く掘り下げた本となっており、いま読んでも内容はまったく古びていません。

◆深くて味のあるタイ人の気質

 訪タイ歴40年になる筆者ですが、この本で改めてタイ人の気質について気付かされたこと、発見できたことをいくつかご紹介しましょう。

・華僑、日本人など、タイ社会は古くから外国人に寛容であり、自然な形で国際化を受け入れてきた。

・タイ人を日本人と同じ仏教徒と思ってはいけない。タイ人はバラモン教、ヒンズー教、民間信仰などをベースにした仏教徒であり、単純ではない

・タイ人の「いいかげん」は「良いかげん」でもある。優柔不断と思わせる態度にはそれなりの理由がある

・バラモン教とヒンズー教の違いについて

・ピー(精霊)とは何か

 この本と出会うまで気付かなかったタイ人の考え方や心のよりどころを、おぼろげながら感じ取ることができました。

 観光だけではなく、タイという国、タイ人という民族を、幅広くまた深く知るには、ぜひ押さえておきたい本です。(水)


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