「できる!」ビジネスマンの雑学
2016年08月17日
[279]21年ぶりにウミガメの卵がふ化。淡路島・大浜海水浴場

 ウミガメと言えば、浦島太郎の物語で日本人なら誰でも知っている存在ですが、実際に野生のウミガメを見たことのある人は少ないのではないでしょうか。

 今年、淡路島(兵庫県)洲本市の海水浴場で、8月7~8日にかけて、アカウミガメの卵が自然孵(ふ)化して、子ガメが誕生したことが確認されました。この現象は21年振りのことだそうです。

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「子ガメ見つけた!」 兵庫・大浜海水浴場でアカウミガメの子ガメ4匹
21年ぶり産卵から孵化
 今年6月に21年ぶりにアカウミガメの産卵が確認された兵庫県洲本市海岸通の大浜海水浴場で8日、子ガメ4匹が見つかった。専門家によると、卵が7日夜から8日早朝に孵化(ふか)したとみられる。同海水浴場で孵化が確認されたのは初めてという。
 同市によると、8日午前6時ごろ、海水浴場で淡路島まつり「花火大会」の清掃作業にあたっていた市職員が、砂浜で子ガメ1匹を発見。付近の宿泊施設にも「子ガメを見つけた」との届け出があった。
産経WEST・ライフ 2016年8月9日掲出)

 産卵場所の砂浜には、海へ向かう足跡が残っており、全体では百匹近くの子ガメが誕生したのではないか、と見られています(環境省自然公園指導員・生嶋史朗さん 前出の産経WEST記事より)。

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※洲本大浜海岸・大浜海水浴場

 ウミガメは南の島にいるものと思いがちですが、日本の海岸では古来より、日常的に目にする生き物だったようです。

 日本では5種のウミガメが見られ、そのうちアカウミガメ(福島県から沖縄県)、アオウミガメ(小笠原諸島や南西諸島)、タイマイ(沖縄県)の3種は、産卵のためにメスが砂浜に上陸します。中でも、アカウミガメは北太平洋では日本の砂浜を唯一の産卵地としています。
「絶滅の危機にあるウミガメ」(宝酒造・環境活動より)

 夏のこの時期、人がたくさん集まる海水浴場で、親ガメが産卵をしたうえに孵化まで観測できたことは驚きです。このことは、自然環境が昔に戻りつつあること、そして人とウミガメが共生できることを示しています。

 日本の砂浜だけを産卵場所と頼るアカウミガメ。砂浜や海水浴場が私たち、人間だけのものでないことを肝に銘じて、海水浴や海遊びを楽しみたいですね。(水)


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