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 学びの起爆剤、池澤夏樹
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学びの起爆剤、池澤夏樹

知らなかったことを知るって楽しい。でも勉強は嫌いである。政治経済、社会問題でも、日々疑問は生まれる。でも怠け者の故、学ぶまでには至らない。何でもネットで調べられる時代だけど、本当に自分の知識にするためにはやっぱり「学び」が必要なのに・・・
 
それを痛切に感じるのは初対面の人に会った時だ。自分の知識の足りなさのために話がひろがらなかった時などに、「今度会うときまでには勉強しておこう」と決意したりする。
「出会い」は学びを喚起するきっかけになってくれるありがたいものだなあと思う。
 
そしてもうひとつ。「学び」の気持ちに火をつけてくれる大切なものが「本」だ。
「面白そう!」となんとなく選んだ本が、好奇心に火をつけてくれたり、思いがけず勉強になったりするということは誰もが経験しているのではないだろうか。

私の場合、その筆頭にあげられるのが池澤夏樹さんの小説でカデナ.jpgある。大好きな作家さん。
「すばらしい新世界」(中央公論新社)では、環境問題や僻地の教育問題、電力、NPO団体、寄付などの国際問題などにとても興味が湧いたし、私をエコに目覚めさせてくれもした。しばらくは、「世界の貧困」やら「社会起業」やら、世界をよりよくするために現代人ができることを論じた本を読み漁った。
 「静かな大地」(朝日新聞出版)では、少数民族問題、日本の歴史etc。
 エッセイにいたっては、それこそ知的好奇心をくすぐる内容のオンパレード。
 最近刊、「カデナ」(新潮社)では、ベトナム戦争時代の沖縄を描き、近代日本のことをどうしたって知りたくなる。「サザエさん」のTV放送が始まった年、大阪万博でにぎやかだった年、日本にはアメリカ兵の軍逃走を助けるという形で、ひっそりと戦争に向き合う人たちがいた!興奮してしまう。

 
主な読書はビジネス書、実用書という方には是非、小説にも手を伸ばしてほしいと思う、
物語に引き込まれながら得た知識や「学び」は小説の情景とともに心に焼き付けられる。
 
また、書店のビジネス書担当としては、お客様の学びを応援する販売を心がけたいと思う。「この本を読んだら次は何が読みたくなるか」「一緒に買うならどれだろう」、入門と応用、類書の展開など、こればかりは怠け者の私でも日々勉強だ。
人は楽しむために書店に来てくれる。「学び」も楽しいものだから、「楽しみ」を応援するためなら結構頑張れそうな気がする。

有隣堂 ヨドバシAKIBA店
門脇 順子


書名 : カデナ
監修 : 池澤夏樹
出版社 :新潮社
本体価格 : 1,900円
ISBN : 9784103753070

  
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