むかしジュールという こねこがいました
ジュールはせかいをまるごとだきしめたいとおもっていました
というなんとも魅力的な文からはじまる絵本「ハグタイム」を
私はかれこれ2年近く、家の中のもっとも目に付く場所に飾っている。
うっかりだれかをハグしそこねないように、ハグめいぼを念入りにチェックして世界中の動物をハグして廻るジュール。
日本では「誰にでもハグしてまわる」というのはピンとこない感覚かもしれないけれど、この本に描かれていることは、「握手する」「微笑みかける」などなどにも置き換えられる。要は「どんなに大事に思っているかを伝える」ことの大切さを教えてくれる絵本なのだ。
「この人のこういう感覚が好き」とか「なかなか会えないけどよく思い出す人」
とか「厳しくて怖いけど尊敬している人」とか、色んなところに色んな事で
大事に思う人がいる。そういう気持ちをちゃんと伝えられているかというと、
なかなか出来ていない自分がいる。
「あなたに会えてとても嬉しい」といううことを素直に相手に伝えられる人に
なりたいと思う。ハグが温かいのと同様に、気持ちを伝え合うことは人を温かくするものだ。
忙しさにかまけて心をこめずに人と話したり、身近な人と馴れ合いすぎて大事な気持ちや
感謝を伝えなかったりすることが続くと、間違いなく心は固く冷たくなる。
心が冷たくなると日常の色んなことがうまくいかなくなる。
そんなときに大事なことを思い出せるように、私はこの本をお守りとして飾っている。
人間関係でクヨクヨしちゃう人には特におすすめ。好きな人に告白するのを躊躇
している人にも最適だ。お父さんお母さんならお子さんと一緒に読んでぎゅっと
ハグしあってほしい。
自分への、誰か大事な人への、贈りものとして、是非一度は手にとってほしい。絶対感動保証です!
株式会社 有隣堂
店売事業部 第二グループ
新百合ヶ丘エルミロード店
店長 門脇順子
書名 :ハグタイム
著者 :パトリック マクドネル
原著 :Patrick McDonnell
翻訳 :覚 和歌子
出版社 : あすなろ書房
ISBN : 9784751525159
本体価格 :1,575円