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自分の思考がダメ社員の思考が多かった。 読んで変えていこうと思えた。
2018:09:04:08:57:03 2018.09.04更新
とても内容が分かり易く、数学的背景についても記されている為、教えるという視点からも理解が深まる1冊と
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 [170]東京日本橋でヤマタノオロチ酒を味わう。8日まで
「できる!」ビジネスマンの雑学

[170]東京日本橋でヤマタノオロチ酒を味わう。8日まで

 11月8日(日曜日)まで、東京、日本橋三越の向かい側「にほんばし島根館」にて、「斐伊川和紙展 木次酒造のお酒とともに」が開催されています。

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 筆者は10月に開催された「しまねの地酒フェア2015」で今回のご案内を頂戴したので、出かけて参りました。

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 木次(きすき)酒造さんの日本酒ブランド名は「美波太平洋」。日本海に面した島根の山奥から広い太平洋に羽ばたきたいという思いで、ご先祖様がつけられた銘柄とのこと。

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 島根のお酒ということもあり、島根県で開発された酒米(さかまい)、佐香錦(さかにしき)を使った商品開発がさかんです。今回の出店のイチオシは「純米吟醸 無ろ過 生原酒 雲 -kumo-」(精米歩合55% 酒度+8 酵母7号使用)。
 さわやかな味わいの辛口で、ぬる燗でも冷やでも適した食中酒として開発されました。

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 ところで、日本酒の原料となる酒米は、将来的に不足するのではないかと懸念されています。TPP大筋合意を受けて、各国で日本酒の関税が撤廃されれば、日本酒の輸出はさらに拍車がかかりそうです。
 また、日本料理が海外でブームとなった今、食中酒として日本酒の評価が高まることは容易に理解できます。想像しにくいでしょうか、近い将来、日本酒はフランスワインと同じような扱いを受けるでしょう。

 しかし、日本酒業界では世界的な需要を見越した生産体制はまだ整っていません。酒米に至っては、つい最近まで減反の対象として生産調整すらなされていました。

最高級「山田錦」奪い合い 〝冬の時代〟でもプレミアム銘柄には行列 国も規制緩和でブーム後押し
 日本酒の国内消費が落ち込む中、原料の酒米が足りないという奇妙な逆転現象が起きている。背景にあるのは「プレミアム志向」。大量生産型の安価な銘柄が伸び悩む一方、世界的な和食ブームを背景に酒米を多く使う純米酒、吟醸酒など高級銘柄の人気が高まっているためだ。ただ、酒米はこれまで食用米と同じく生産調整(減反)の対象だったため、最高級の酒米「山田錦」が不足し、高級銘柄は品薄状態が続く事態に陥っていた。政府は昨年度から酒米の増産分を生産調整の対象から外し、山田錦もようやく増産態勢に入ったが、果たして高級銘柄の品薄解消の光明となるか。
産経WEST・関西の議論 2015年5月5日掲出)

 酒米は普通の食用米と違い、育成に手間と技術が必要なことはわかります。しかし、資金力のない中小の蔵元では、肝心の酒米が手に入らず、酒の仕込みができなくなったり、倒産の遠因ともなっています。酒米の生産を求められながらも生産は後回しの農政。安い外米に恐れをなして、手厚い補助金制度を求めるコメ農家。
 せっかくの日本酒ブームに水を差すような農業政策と生産者の姿勢は、TPPをチャンスと考える人にはあまりにも冷たい対応ではないでしょうか。

 筆者はフランスのワイン生産地、ブルゴーニュ地方のブドウ畑を見学したことがあります。ロマネ・コンティ、ラ・ターシュなど高級ワインのブドウ畑は、いずれもワインメーカーの所有で厳格に区分けしてありました。

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 日本の酒米の現状をフランスと見比べると、このままでは日本の蔵元も、優良な農地を抱え込むことになるかもしれません。
 筆者が思うに、日本酒の価値はいま、フランスワインの10分の1以下。この価格差が縮まってくれば、蔵元自身が酒米の生産管理まで手がけるでしょう。農家と蔵元の共存共栄を理想とする筆者は、そうならないことを切に願っています。

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 純穀物酒「おろち乃舌鼓」は神話の国、島根の蔵元らしい発想から生まれています。ヤマタノオロチが住んだ古代は、お米もなかったはずなので、ひえ、あわ、きび、麦などの雑穀を主な原料としてお酒を作りました。

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 木次酒造の地元、雲南市(中国の雲南ではありません。島根県雲南市です)はヤマタノオロチ伝説が色濃く残っています。いえ、事実として伝えられています。
 オロチの首を納めた大杉がそびえ立ち、オロチが飲んだ酒の壷がいまだに残っている事実。言い伝えられるオロチの自宅跡や足跡など、現物証拠には事欠きません。いちばんの証拠は雲南市の子供たちです。いまもオロチのおちち、オロチ牛乳を飲んで、元気に育っています。
 ヤマタノオロチ伝説を聞かされながら「オロチの飲んだ酒を久しぶりに作ってみたよ」と木次酒造さんに言われた筆者は、そうかもしれないな、と受け入れてしまう不思議なオロチ魔力に引き込まれました。

 「おろち乃舌鼓」は発泡性で口当たりはシャンパンのよう。ヤマタノオロチでなくとも酔いつぶれそうになる、飲み心地の良いお酒です。

 その他、純米吟醸、大吟醸を取りそろえての出店となっています。どの銘柄も試飲が可能で、いずれも720mL瓶にて購入できます。

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 深まる秋に、島根のお酒をじっくりと飲み比べて、好みの日本酒を探すのもいいかもしれませんね。

 ところで、ヤマタノオロチに自宅があったとは、今回初めて知りました。

 オロチは外で飲み過ぎて、首をはねられました。やっぱり、お酒は家飲みがいちばん安全ですね。(水)

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■関連リンク

木次酒造株式会社
http://kisukisyuzou.com/

にほんばし島根館
http://www.shimanekan.jp/

ヤマタノオロチ伝説については
雲南市 公式サイトより
http://www.city.unnan.shimane.jp/
トップページ>観光・文化>観光情報>ヤマタノオロチ伝承地を巡る
をご覧ください。

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