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 [576]ただ者ではなかった「藤原の効果」
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[576]ただ者ではなかった「藤原の効果」

 みなさんは「藤原の効果」という言葉をご存じでしょうか。

 「藤原定家(ふじわらのていか)」ではありません。

 7月最後の週末に、日本列島を襲った台風12号は、関東から関西を経て九州に再上陸するという、通常とは逆のコースを取りました。

 いずれの気象予報士も「予測不可能の台風」と言わしめたのが、この「藤原の効果」と命名された自然現象だったのです。

台風と寒冷渦による「藤原の効果」
寒冷渦と台風はどちらも"反時計回りの渦"です。2つの渦が近づくと「藤原の効果」と呼ばれる相互作用を起こし、複雑な動きをすることがあります。多くの場合は2つの台風同士で「藤原の効果」が起こりますが、寒冷渦でも同様です。
ウェザーニュース 2018年7月26日掲出)

  この「藤原の効果」は、1921年当時、中央気象台所長であった藤原咲平氏が初めて提唱したことから付けられた名称です。

 二つ以上の台風(渦)は、時にはくっつき合い(相寄り型)、時には反発(離反型)し、さらには相手がやってくるのを待ち続け(時間待ち型)たり、後を追いかけ(追従型)たり・・・。その動きは複雑怪奇。

2018080302.jpg
※水蒸気画像でようやく見える寒冷渦(2018年7月27日)
[日本気象協会 公式サイトより引用]

 台風12号は最初、関東に上陸かと思われていましたが、寒冷渦に強く引っ張られたのか、日本列島南側の太平洋上を西に進み、三重県に上陸した後は、勢力を弱めたかに見えました。

 ところが、九州を縦断した後の台風は鹿児島沖で迷走しながら、勢力を取り戻しつつあるようです。
 今のところ、中国大陸方面に向かうと予測されていますが、本当のところは「わからない」というのが正解でしょう。

2018080301.jpg

 今回の台風も普段とは逆の東から西に進路を取ったため、風の向きが複雑になり、思いがけなく大きな災害となってしまいました。

 今後も同様の現象は増えるそうです。予測困難の「藤原の効果」ですが、よりいっそうの研究と謎の解明が待たれます。(水田享介)

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