「必要なものを必要なだけ手配する」当たり前のような事ができない・・・。
出版社の仕組(習慣)そのものに問題があるようです。
「出版社の利益は重版にあり!」という言葉があります。
初版は何かと費用が掛かるが、重版(増刷)には初版で掛かるいくつかの経費が吸収されており、その分が利益となって大きく出てくるというものです。実際には重版して利益ではなく、実売が伴って利益となります。
その重版、誠に厄介なのは小ロットでの印刷だと原価率が上がってしまうということです。原価率40%よりも30%のほうが売れた時の利益は多くなります。原価率を下げる為に500部で済むところでも1000部の単位での増刷をすることもあります。しかし原価率は下がっても原価金額は上がってしまうのです(無駄その1)。昨日、川口の倉庫で断裁(本を捨てる作業)作業を行いました。今回は本格断裁ではなく、在庫の多すぎる商品だけを断裁しました。商品を捨てる・・・、普通の商売だったら考えられない事です(無駄その2)。
時代の流れは、売れるか売れないか判らないままで予定部数を印刷製本する時代ではなくなっており、今後は必要な部数を必要なだけ印刷することが求められてきます。小ロットで多品種を扱えるようにする体質が求められてきます。小ロットでありながらも原価を抑えることが求められ、捨てる無駄をなくすために売る事により費用を投下して販売していく必要があります。
その為に出版社の行動をサポートできる取引先が求められてくる時代となりました。「売れる商品を出す」更に努力を惜しまず取り組んでいく必要があり、「無駄な経費削減する」もまだまだ改善する余地はありそうです。必要な部数を必要なだけ手配することで出版社も無駄な経費(紙代・印刷代・製本代・印税・その他)が抑えられます。業界の問題となっている返品率の低減にも寄与できるものと思います。
今年7月の新期より、この体制で稼動できるよう検討してみたいと思います。
「こうするべき」という提案があれば積極的に参加し、変化の経験を積んでいきたいです。