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 L.A.小売業オムニチャネル視察ツアーに参加してきました。
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L.A.小売業オムニチャネル視察ツアーに参加してきました。

 最初にズッコケた話だが、私のパソコンでは「オムにチャネル」と変換された。つまり一度も使ったことの無い言葉。それでも興味があったこともあり今回のアメリカで行われる小売業オムニチャネル視察ツアーに参加することにした。

 視察したオムニチャネルについて。オムニチャネルとはネットで商品を購買をするだけではなく、概ね4つのサービスを行う。
①、ログイン時のポイント加算
②、レジストリー プレゼントの登録など
③、クーポンの発行と引き渡し
④、ストアロケーター(店の場所、商品の場所)

 店舗がオムニチャネルをするさいに必須なアイテム
①、Free Wifi(ノーログイン式が理想=近くに来れば勝手につなげてくれる)
②、お店(会社)のオムニアプリ
③、店頭でのバーコードやQRコードの表示 あなただけの特別価格の表示も

アメリカでは消費は伸びる傾向。ただ日本と同じく所得は二極化し つつあり(中流が少なくなる傾向)、人々の嗜好も健康・低価格など様々で、各お店のポジショニングがは っきりと分かれてきている。

 お店に共通しているのは「お客様が第一主義」である。日本でもよく聞く言葉だ が、その度をはるかに越えている。極端な例としてスーパーマーケットでは生鮮食品であっても返品を受け付ける。それがお客に利用された後でもだ。「多くの良識ある顧客に対するサービスを、悪用する数%の悪質な顧客のためにやめない。」「 また我々には食材への自信があるという意思表示にもなる」という。(訪問した)すべてと言っていいほどのお店で返品を受け付けていた。アメリカではクリスマスの翌日からお客様の返品対応に追われる。返品は大体10%~20%位の範囲だが商品によってはもっと高い数字にもなる。返品された商品をそのお店の商品券に変えはするが現金での返金はまずしない。 視察中、カスタマーサービスカウンターには有名大型店で10名ほど、中規模の店舗 で3名ほどが返品の列を作っていた。スポーツ量販店では母親がテニスラケットを3本も 紙袋に入れて持ってきていた。日本ではまず目にすることのない商品の返品光景が普通にある。これは店側によるサービスで「手軽に返せる」ということをあえてしているのだ。目的は商品の前に立った際にFMOTになることがないように、ZMOTのまま商品の前で考えることなく買ってもらう、購買されやすくするというのが狙いだ。返品された商品は再販売をするのか?売れるものであればプライスダウンをして販売する。店舗で売れないようなものは日本と同じく バッタ屋に販売する。その結果、80ドルの商品が3ドルなんていう値付けも起こる。

小売店が力を入れているのが「ワオ効果(驚きのWOW)」を出すこと。お値打ち、 相対的価値、臨場感、利便性。またPB化はとても盛んで、かつナチュラルオーガニックへの 関心が非常に高い。健康への関心が高く、今や典型的なアメリカ人のイメージである体重が150㎏以上もあるような人は少なくなってきている。背景には「高額な医療費」がある。ある人は医療保険に毎月500ドルも支払う。ひとたび感染症になれば数百万円の請求が来ることもあり、病気になれないという切迫感が健康意識を高め ている。

【アメリカの小売業を知るためのキーフレーズ】
マーケティングの変化
プロダクト   → エクスペリエンス
プロモーション → エンゲージメント/エバンジェリズム
プレース   → エブリウェア マルチチャネル
プライス   → エクスチェンジバリュー・イクエーション

消費の中心『ミレニアム世代』=経験世代 4E
2014年最大世代 8000万人
テクノロジーサビー
健康志向(中流以上はGMOやトランス脂肪酸のない商品しか買わない)
買い物経験重視
探究心旺盛
スーパーセンター(EDLP) ⇒ スペシャリティ 例:トレーダー・ジョーズ 3000点~4000点の限られた商品、特にGMOではない食品やPBを買う
グラブ&GO ⇒まとめ買いが少ない
クーポン、ロイヤリティ化されること、カードが嫌い ⇒ デジタルオファー
テイクアウト ⇒ 半調理済み食品

Webルーミング・Webルーマー  Webは見るだけで店頭で購入 10人中9人
ショールーミング・ショールーマー 店頭は見るだけでWebで購入 10人中6人
スマホユーザーの36%は価格満足をリクエスト
アメリカでのアマゾンプライムは99ドル
商品に触れていたい43%
返品ができることを37%の人が望んでいる

最後に、オムニチャネルとはいかにも飛び道具的な画期的なツールに聞こえるが、 まだ発展途上であり、店頭の店員ですら知らないなんてことも散見された。いず れにしても見ている方向は「お客様」であり、日本では検挙されるような悪意のあるお客であっても、それすらを包容してしまうくらいに善意のお客様に目を向 けている。いや、そうしなければお客様に来てもらえないほど競合相手も皆が顧 客主義であることが分かった。

※この日記は、視察中に見聞きしたことのメモ書き程度の文章を個人用としてまとめたもので、数字や事象などの裏付けや確認を一切行っておりませんのでご了承ください。

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