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 来年はどんな変化がおきるのか?
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来年はどんな変化がおきるのか?

昨晩、MPDの吉川社長との夕食会が開催された。業界の諸問題を解決するために様々なプロジェクトが施策実行されている。今年、我々もそのプロジェクトに参加する機会を得た。そして今後も多くの挑戦がされると聞いた。

さて、今年の出版業界は大きなニュースが多かった。
ほぼすべてが業界大変化の過程でのニュースであることは理解に難しくなかった。

さて来年は何が起きるのか?予想して簡単に当たるものではないが、なんとなく判っていることは「このままではいけない!」ということだ。何かしないと!

1、時限再販
2、責任販売
3、超インセンティブ企画
4、バーゲンブック販売
5、部安入帳販売
6、PB
7、先行販売

などなど、書店発、取次発、出版社発で、10年前では考えられない施策が次々とあがってきている。

10年前にお世話になっていた書店チェーンではCD部門を担当した。当時のK会長が「再販制度がどうなるのかわからないから、君は書籍ではなくCDの担当者になって買切りの世界を経験せよ!」ということでそうなった。※とても有難い経験となり今、その経験が活かされようとしている!

当時、CDは既に時限再販商品であったが、定価を崩して販売することはなかった。CDは原則買切りで返品枠は8%以内と決められていた。委託という制度はないので、事前に搬入希望数が問屋よりリストで送られてくる。そのリストにあるアーティスト名で過去の実売数をチェックして仕入れ数を決める(POSレジ)。

あるビジュアル系のアーティスト、昨年末に400枚を売り上げていた。問屋さんの当年年末の搬入希望数は200枚となっていた。ちょっと多いかな~と思いながら50枚に減数・・・。「これでよし!」と次の作業をしようとしたら、CD担当のI兄貴が「石野君、これでも多すぎるよ~。4枚でいい。後は追加発注対応だ」ということで、更に減数をした。

恐るべし買切りの世界!しかし事前受注を完璧に吸い上げることが出来るのであれば、むだな返品や在庫を持たなくて済むし、受注生産が可能となる。印税も適切な販売枚数分が支払われるということにもなる。つまりムダはそれなりに排除される。

出版社からの出し正味55%、取次マージン15%、書店マージン30%というのが、ドイツの一般的な取引正味だそうだ。返品率は6%という。このモデルは大いに参考になると思う。双方向の流通が続く限り返品(作業・運賃・手間・処分)というコストが発生する。適正な部数を発注するということが出来れば・・・、売れ残った書籍を適切に処理することが出来れば・・・、きっと業界は良い方向へ向かうはずだと思う。

自動車産業が発展してきた理由は、良質な中古市場の育成というのが鍵だったと聞く。適切な値段で中古車が引き取られ販売されることで、新車市場が活性化する。書籍とは比べものにならない金額だがヒントはあると思われる。

「来年はどんな年になるのか?」「何をするべきか?」を慎重に判断したい。

 

 

 

 

 

 

  
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