Webオークションでは良品からジャンク品まで幅広く売れる事が判っている。何のために使うのかわからない壊れたおもちゃなどが買われていくのだから驚きだ。書店店頭ではNHK出版の「シェア」という本が売れている(もちろん読んだ)。環境の事を考えれば、自分にとっては必要ないけれどもまだ使えるものは、次の人に譲るという行為もうなずける。
さて最近話題の「自炊」。自分のモバイルで閲覧をすることを目的とし、自身の所有する書籍の束を断裁、スキャニング、そしてPDF化することを言う。静かなブームと言われているが、実はその潮流はかなり力強いと感じる。
自炊への社会通念上の大義はひとつで「自宅の書庫が書籍で溢れかえっているからデータ化して処分する」だ。実際は「古書店に持っていけば僅かながらのお金になる(最近はお金にならないケースの方が多いと聞くが)けど現物もなくなる、だったらデータ化してから紙の本を売却しよう」が裏大義であると思えてならない。
Web上には自炊セットが売られている。例えば有名コミックスの全セットが自炊用に断裁された状態で安価で売られている。購入者は自炊した後に本セットをほぼ同価格で売りに出すというスパイラル。次の購入者が現れれば実質ゼロ円(手数料等や送料は除く)でデータを入手したことになる。
もっとも恐れるのはその個人ユースのPDFがWeb上に漏れることだ。ひとたび漏れた情報は覆水盆に返らず。色々考えていくと中経出版さんが行っているネット書籍サービスをすることが理想だと思われる。購入してくれた読者へのサービスの一環としてデータを用意する。そのことで自炊族のニーズに応え、かつ自社サイト上の運営であるからコンテンツの流出事故も起きない。
杉本会長~!その技術を販売してください(欲しい~!!)