夏休みを利用してアラスカに来ています。事前の知識として弊社相談役が推薦してくれた「アラスカ光と風」星野道夫(著)321P を読みました。ガイドブックにはない情報がそこにはあります。地元の人も驚くほどの厳冬期の山にひと月も籠ってオーロラとマッキンリー山の写真を撮影した体験談、野生の動物との遭遇と感動そして危険さ、自然界の脅威と敬意などを情報として一気に知ることができました。
現地に来てからはこの読書をしていたこともあって自然界と触れ合う度にさまざまな事に思いをめぐらせます。広大なツンドラ草原を見るにつけ、写真家の星野さんが旅をした際の未踏の無人の大地に独りでいる孤独さを感じます。反面、星野さんしか見ることのできない情景がそこにあったことも想像することができます。
今回、この読書があってもなくても旅そのものに支障はないのです。でも読書をした時と、していない時とでは感じとる事のできる範囲の幅が違うと感じました。読書の大切さ、意味合いを強く実感しました。
そういう意味では自社で行っている課題図書もあってもなくても仕事に差し支えはないものであります。でも真面目に読み込んできた者には物事を見てとれる視点の幅が広がっていると思いました。
3年ほど続けた毎月の課題図書は今月で終了としました。読んでいる人との知識の幅はいずれかの場面で出てくるでしょう。その時に未熟さに気が付くというのも大切な経験ではあります。読書を課する経験よりも実感させる経験のほうが大切なのかもしれません。
いろいろな場面でこれからもご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。